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「3ナンバー化」で大失敗! ユーザーがそっぽを向いちゃった「悲運の国産車」5選

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: ニッサン/ホンダ/Auto Messe Web編集部

マツダ・クロノス

 バブル期の好景気に乗じたマツダチャンネル多角化、税制改編を受けたボディ拡大路線の基幹モデルであるクロノス。先代はマツダ伝統セダンのカペラであったが、3ナンバー化高級路線を目指すがゆえ、名前刷新を断行した。マツダ・クロノス 兄弟車にはアンフィニのMS-6、MS-8、マツダのMX-6、オートザムのクレフ、ユーノスの500と5車種もが存在した。ユーノス500以外はすべて3ナンバーサイズ(1770㎜)を採用し、エンジンも1.8Lから2.5Lまで設定されるなど、まさにイケイケどんどんであった。

 ただし当時のマツダが採用していた柔らかい曲線で構成されたボリューム感ある内外装デザインは、ボクシーなスタイルが多かったセダンマーケットでの鮮度は高かった。だが、保守的なユーザーが多いのか、人気を獲得するまでには至らなかった。マツダ・クロノスのコクピット また、車名を変えたことで既存のカペラユーザーの支持を得られず、丸みのあるデザインで思ったより室内が広くないなどの不評もあり、深刻な販売不振に陥ってしまった。そのため、打開策としてマツダはわずか9カ月でカペラを開発し、1994年に復活投入。快適装備を備えながら価格を抑えた5ナンバーモデルとして底辺を支えるテコ入れをする事態にまで発展した。3ナンバー&高級路線はバブル崩壊とともにあえなく崩壊。先駆けた三菱のディアマンテのように爆発的ヒットとはならなかった。

 

ホンダ・アコード(5代目)

 シビックの上級車種として1976年に登場したアコード。世界120カ国以上で販売されているホンダの主力車種で、最新の環境性能や革新性を備えたモデルだが、セダンの人気の低迷を差し引いても日本では存在感が薄い。1985年に登場した3代目はリトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティデザイン、FFとしては世界初となる4輪ダブルウィッシュボーンサスを採用するなど先進的なセダンとしてシビックとともに国内販売を支えた。

 大きな転換期となったのは1993年登場の5代目。こちらも上記のクロノス同様に5ナンバーに対する税制不利が撤廃されたことで、3ナンバー人気が盛り上がったことで、これ幸い(と思ったかは確かではないが)と開発の合理化もかねて、国内仕様と北米仕様のボディを共通化。3ナンバーの高級化路線に便乗した。5代目ホンダ・アコード

 4代目よりも流麗なフォルムで、エンジンも初のVTEC採用。モータースポーツに参戦するなど3代目のようなスポーティセダンを押し出したが、ユーザーには受け入れられず売れ行きは下降線をたどる。もともと熱狂的なファンが多いホンダ。乗り味も含めてやや大味になり、国内が見捨てられたと感じてもおかしくない。初のVTEC採用の5代目アコード また、同じ車台を使ったミニバンのオデッセイが大ヒットとなり、ファミリーカーがミニバンへと移行したのも低迷に拍車をかけた。6代目では5ナンバーに戻したことで販売台数が持ち直したが、7代目以降は国内のセダン離れが著しく海外シフトへの色をより濃くしていくこととなる。

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