ピット戦略で上位争いに加わるも、 多重クラッシュに巻き込まれ後退
アメリカでもっとも高い人気を誇るモータースポーツ「NASCAR(ナスカー)」の3大カテゴリー、「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」のトラックシリーズに長年参戦している「HATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)」がさらなる上位カテゴリーへの挑戦としてスタートさせているエクスフィニティへのスポット参戦。8月21日に開催されたミシガン戦でも「#61 AISIN TOYOTA GR SUPRA」でスポット参戦を果たしている。
エクスフィニティシリーズ第22戦にはウォレス選手を起用
このエクスフィニティシリーズ第22戦は、デトロイト近郊のミシガン・インターナショナル・スピードウェイでの開催となる「New Holland 250」。ミシガンのコースは1周2マイルのオーバルコースで、ホームストレート部分は12度、バックストレートは5度、コーナーは18度とバンク角が深く、コース幅が広くどのラインでもスピードを維持でき、ライン取りの自由度が高いことが特徴である。
3ステージの決勝レースは36番グリッドからスタート
今回は、練習走行や予選セッションのない決勝レースだけを行うレースフォーマット。決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選により61号車は36番グリッドからのスタートとなった。
第2ステージは好位置からスタートするも多重クラッシュに巻き込まれる
61号車の左サイドに1台のマシンがスピン状態から激しくヒットしてきて、ウォレスはそのダメージを負ったマシンを何とかピットまで戻す。そこからクルーは懸命な作業でマシンを修復、2周遅れの31番手でレースに復帰させると、ウォレス選手はこのあとも着実に順位を挽回し、第2ステージのチェッカーを17番手で受ける。このステージブレイクではタイヤ交換は行わず、給油とセッティング変更だけを素早くこなしてコースに送り出し、ポジションをアップさせたことで18番手から最終ステージのスタートを迎える。
ここでチームはタイヤの限界と判断してグリーンフラッグ下での早目のピットインを敢行、給油と新品タイヤへの交換とともにセッティングを変更して31番手でコースに戻す。
ここから周回を重ねるごとにライバル勢が燃料給油で続々とピットインを開始。114周目には6度目のイエローコーションとなり、このタイミングで1周遅れの17番手にまでポジションを挽回すると、レースは残り11周となった。
その後のリスタートで5台を抜き去ると、1周遅れのなかでは先頭に上がった61号車だったが、このタイミングで再びクラッシュが発生。幸運にもラッキードックの権利を獲得して同一周回の最後尾12位まで順位が上げることに成功。その後オーバータイムとなったリスタートでも2台をパスし、HREのマシンを初めてドライブしたウォレス選手は、カップドライバーの実力を遺憾無く発揮し、ダメージを負ったマシンでありながらも10位チェッカーでレースを終えた。