サーキットの狼で人気だったヤタベRSがモデル化
ミニッツやオプティマといったラジコンから、1/12スケールや1/64スケールのミニカーまで手がけるホビーメーカーの京商。同社のコンビニで購入することができるシリーズ「KYOSHO MINI CAR & BOOK」のNo.07が9月14日(火)よりファミリーマートで発売される。前回の風吹裕矢仕様の「ロータス・ヨーロッパSP」に引き続き、「サーキットの狼」世代には堪らない『ヤタベRS』が登場だ。
少し詳しい人なら京商のコンビニミニカーシリーズと聞けば懐かしいと思える方もいるかもしれない。このシリーズでは2004年11月に発売された1/64スケール「フェラーリミニカーコレクションVol.1」を皮切りに、ランボルギーニ、ポルシェ、トヨタのスポーツカーなどさまざまな車種をリリースしてきた。 また、ブラインドボックスであることもあり、車種やカラーリングは開けてみるまでわからない「ワクワク感」が楽しみのひとつ。その反面、いわゆる同じモノが出てきたときの“ダブった”ときの悔しさもあり、これまた次なる購入意欲をそそられるのだった。こういった“ガチャガチャ”に似た感覚がクルマ好きの心を掴んだ。
ミニカー+小冊子で復活を遂げたコンビニシリーズ
コンビニシリーズは残念ながら2016年12月に発売した「第83弾 フェラーリミニカーコレクション Vol.12」を最後に、しばらくシリーズ化されなかった。
復活してほしいという熱いファンの思いを具体化したのが、2020年1月から新シリーズ「KYOSHO MINI CAR & BOOK」だ。ミニカー+小冊子で実車の理解を深められる商品として発売されている。
今回モデル化されたのは、1975年から週刊少年ジャンプで連載された「サーキットの狼」に登場するクルマのなかで、唯一架空のクルマとして描かれていた「ヤタベRS」だ。 漫画では交通機動隊パトカー隊員の沖田が、公道グランプリのゴール前に持病が悪化し車内で絶命してしまう。その形見であるディーノ246GTをベースに内外装からエンジンに至るまで、大幅な改造を施されたオンリーワンのレーシングスポーツマシン、それがこの「ヤタベRS」だ。単行本の10巻でシェイクダウンをしているシーンを思い浮かべる方も多いのではないだろうか。
ディーノ246GTをベースにしているが、その姿をよく見ると1967年に製作されたピニンファリーナ・ディーノ206・ベルリネッタ・プロトティーポ・コンペティツィオーネに近しいデザインが特徴的といえるマシン。当時ロータス・ヨーロッパやポルシェ911カレラRSに並ぶ、人気を誇る1台、それがヤタベRSだった。ディテールは実際に手にとって確認してほしい。
京商では、モデル化するにあたって、実車が存在しないためスタイリングの原型作りの段階で池沢先生とヒアリングを交わし、理想の形へと落とし込んでいる。グラマラスかつ優雅で伸びやかなフォルムは、1/64スケールでも再現されている。