さらに過激さが増した特別仕様車や限定車が次々と登場
2007年にはレカロシートを装備した特別仕様車「コルト・ラリーアート バージョンRレカロエディション」の発売や、エンジンの最高出力を154ps→163psに向上。2008年にはボディがさらに補強された「コルト・ラリーアート バージョンRスペシャルエディション」も限定発売されている。 このスペシャルエディションの特徴は、従来のスポット溶接ではなく欧州車のような接合面積の広い連続シーム溶接によって開口部周囲の剛性を向上。ハンドリングをさらに切れ味鋭くしたほか、レカロシートやスポーツマフラーに加え、軽量の16インチホイールの採用で、スポーツ性に磨きをかけている。 この限定車は2010年にも発売されており、モデル末期のコルト起爆剤として人気を集めた。
ルックス、走りともに「ヤンチャ」さ全開で走る楽しさが溢れていた!
ノーマルのコルトが生真面目な実用車だとしたら、オーバーフェンダーのルックスを含めてまさにヤンチャという形容詞が似合うのがコルト・ラリーアートバージョンRだ。峠道ではミズスマシと言いたくなるようなハンドリングと、現在の水準ではちょっと重めの操作系、渋滞ばかりでは楽しさは味わえないが、通常の市街地を流すだけでも積極的に走りを楽しめるドライブフィールは、日常で操る楽しさを味わえる貴重な存在であった。 今でもたまに見かけることがあるが『きっと、ほかに買い替えたいクルマが見当たらない……』という、三菱からしたらメーカー冥利に尽きるクルマだと言えるのかもしれない。
■三菱コルトラリーアート バージョンR主要諸元
〇全長×全幅×全高(mm):3925×1695×1535mm
〇ホイールベース(mm):2500mm
〇車両重量:1110kg
〇エンジン:直列4気筒DOHCターボ
〇総排気量:1468cc
〇最高出力:119.9KW(163ps)/6000rpm
〇最大トルク:210N・m(21.4kg-m)/3500rpm
〇タイヤサイズ:205/45R16