雨が降ったときのライン取りとは
続いてシチュエーションでいえば雨のとき。アウト・イン・アウトは確かにライン取りのセオリーだが、コーナーには『カント』と呼ばれる微妙な傾斜が付いており、大抵はイン側ほど下っているので雨水が溜まりやすいのだ。そこで教科書どおりアウト・イン・アウトで走るのは、自ら水溜りに突っ込んでいくのと何ら変わりないだろう。
またコーナーに限らず周囲の地形によって、コースを横断する『川』ができるケースもある。ステアリングを切らずに済む直線ならさほど不安はないが、コーナーでは滑ってコースアウトやクラッシュしかねない。そんな場合は川をできる限り直線的に、車体が落ち着いた状態でクリアできるライン取りを探そう。
駆動方式によるライン取りの違い
最後はドライビングスクールで質問が多い、駆動方式によるライン取りの違いについて。本格的なレーシングカーであれば多少の差はあるかもしれないが、市販車がビギナーで走る程度じゃタイムに大きく影響するほどの違いはない。それよりもドライ路面ならアウト・イン・アウトを確実に守り、コース幅をめいっぱい広く使うことに配慮したほうが、安全に速く走れるし別のコースへの対応力も上がるはず。結果として初級者から中級者にレベルアップするのも早いだろう。