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HREタンドラがプレイオフ第1ラウンドに挑むも残念ながら敗退【2021NASCARトラックシリーズ第18戦】

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: Hattori Racing Enterprises

  • ナスカーのタンドラ走行シーン

  • ナスカーのタンドラ走行シーン

残り10周で痛恨のクラッシュ!

 アメリカの人気カーレースであるストックカーシリーズ「NASCAR(ナスカー)」の3大カテゴリーと言えば、「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」である。そのトラックシリーズに長年挑戦を続けている「HATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)」は、ナスカー界で唯一の日本人オーナー服部茂章率いるチームだ。シリーズタイトル獲得経験もあるチームだが、今季もそのトラックシリーズに、ゼッケン16を付けたトヨタ・タンドラで参戦している。

第1・第2レースはTOP3圏内を維持!

 そのシーズン16戦目からはプレイオフのラウンドがスタートしている。その「プレイオフ ラウンド・オブ10」の3戦目は、テネシー州ブリストルにあるブリストル・モーター・スピードウェイがその舞台となる。1周0.533マイル(858m)のショートオーバルコースで、200mに満たない直線2本と、最大28度の深いバンク角のコンクリート路面のハイスピード・トラックとなっている。

 今回のシリーズ18戦「UNOH 200 presented by Ohio Logistics」も前戦同様にフリー走行や予選は行われず、決勝レースのみを行うレースフォーマットに。決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選により、HREの「#16 AISIN  TOYOTA  TUNDRA」を駆るオースティン・ヒル選手は10番グリッドからスタートをきることとなった。

 アメリカ東部時間9月16日(木)、午後9時にスタートした今回のレースは、第1ステージが55周、第2ステージが110周の各チェッカーの後、最終ステージ200周(106.6マイル/171.5km)のゴールを目指す。

 スタートから8番手にポジションを上げた16号車だったが、4周目には早くも後続車のクラッシュによりイエローコーションが出される荒れた展開。このリスタートで6番手に順位を上げると、その後2回のイエローコーションを挟んでさらに順位を上げていき、55周目となる第1ステージのチェッカーを2位で受け貴重なステージポイントを獲得する。

 このステージブレイク直前のイエローコーション時に給油、タイヤ交換のピットインを済ませる作戦を取っていたマシンが多かった。そのため、HREチームはタイヤ交換なしの1ストップ作戦に切り替えオースティンにコースに留まるよう指示。ヒル選手は2番手から第2ステージのスタートを迎える。

 第2ステージも順調に走行を重ねていた16号車だが、一転クリーンなレース展開となり、第1ステージから交換をしていないタイヤは90周あたりからグリップを失い、100周目には3番手にポジションを落としてしまう。しかし、ここからヒル選手は周回遅れを巧みに利用して後続からのプレッシャーに耐え続け、110周目の第2ステージのチェッカーを3番手で受けることに成功した。

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