サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

愛車をさくっと「シャコタン」にしたい! ドレスアップのド定番「ローダウンスプリング」のメリット・デメリット

車高調がまだ高級品だったころに大ヒット

 愛車の車高を下げるもっとも手軽な手段といえば、純正ダンパーにローダウンスプリングの組み合わせ。車種にもよるけど安いモノなら2万円台からあり、車高調に比べて費用は相当リーズナブルだ。

 しかし「スプリングだけじゃ乗り心地は悪いし、走りの性能はマイナスになってしまう」なんて話も聞く。ローダウンスプリングは見た目だけのパーツなのか、純正ダンパーのままでも大丈夫なのかを、あらためて検証したい。

スポーツカー向けのアイテムがミニバンやセダンにも拡大

 車高調は今でこそ10万円を切る製品も見かけるようになったが、25~30年前はレース専用品といったイメージで、値段は高く設定も一部のスポーツカーのみだった。それ以外のクルマはローダウンスプリングで車高を下げるのが一般的で、決まり文句のように「ダンパーとセットで交換しよう」とも言われていた。

 しかし、現在はラインアップがミニバンやセダンなどへも拡大しており、加えて『純正ダンパー対応』を謳う製品もかなり増えている。それらは運転席と助手席だけじゃなく後席を含め、純正ダンパーと組み合わせて乗り心地が悪化しないよう、走行テストを繰り返して開発されたモノが大半だ。

 逆に社外のストローク量が短いダンパーだと、バランスが崩れて乗り心地を損なう可能性がある。走行距離が多く抜けていたりしない限りは、推奨どおり純正ダンパーを使ったほうがいい。車高も保安基準の範囲内でベストな状態に合わせてあるし、ヘタリに対する保証を付けているメーカーも多くある。昔のようにローダウンスプリングは見た目だけ、という時代じゃないと断言していいだろう。

カスタムの第一歩としてローダウンスプリングはオススメ

 ではデメリットとまでは言わずとも、車高調におよばない点はどこか。イチバンは考えるまでもなく、セッティングの可否だ。車高調は読んで字のごとく車高を調整できることが最大の魅力であり、ほとんどの製品はダンパーの減衰力も調整式となり、サスペンションの形状によってはキャンバー角も調整可能だ。スポーツカー用であればダンパーも走り重視にセットアップされているため、純正ダンパー+ローダウンスプリングとは埋められない差があるといえる。

 また普段は街乗りできる車高で使いつつ、イベント会場内では極限まで下げて目立ちたい、なんてドレスアップ派にもエアサスを含む車高調整式のアイテムは大きなアドバンテージだ。ストリート派やビギナーはローダウンスプリング、そこから先のステップに進みたい人やサーキット派は車高調と、目的や予算でチョイスするのがベストではないだろうか。

 最後にローダウンスプリングを選ぶ際の注意を。大前提は上で書いた純正ダンパー対応であること。社外のダンパーを装着していれば別だが、やはりメーカーが勧める使用環境は守るべきだ。あとは同じローダウンスプリングといえども、乗り心地重視なのかスポーツ走行にも対応するのか、そしてガッツリ下げたいなどコンセプトは製品ごとに違う。購入してから想像と違ったなんて後悔しないように、プロの意見も聞きながらじっくり吟味してほしい。

モバイルバージョンを終了