沢山あるからこそ難しいキャンピングカーの装備選び
アウトドアブームの影響を受けて高い注目を集めているキャンピングカーですが、購入時に注意したいのが車両本体は400万円なのにフルオプションを選んだら600万円オーバー!? なんてことが現実に起きてしまうこと。そこで今回はキャンピングカーのオプション装備について考察し、場合のよっては「じつはそれほど重要ではない」と思われる装備に迫ってみたいと思います。
キャンピングカーにはどんなタイプがあるのか?
ひとくちに「キャンピングカー」と言っても、形状やベース車両によって多くの種類が存在します。一般的にはトラックの荷台部分にキャビンを載せた「キャブコン(トラコン)」、ハイエースやキャラバンなどのミニバンをベースに使った「バンコン」、バスベースの「バスコン」。そして今人気の軽自動車ベースの「軽キャン」やシャーシ以外をフルオリジナルで製作した「フルコン」、車体の後部に備えたヒッチメンバーで牽引する「キャンピングトレーラー」に分けられています。
キャンピングカーはアメリカが発祥の地とされ、幌馬車での移動を「自動車」に置き換えたものです。広いアメリカでは大型のキャンピングカーやエアストリームなどのトレーラーを使うことが日常的ですが、日本では駐車場や維持費の問題、狭い道路の関係から軽キャンパーやバンコンが主流になっているようです。
クルマ旅のスタイルに合わせて不要な装備は断捨離するべし!
しかし、軽キャンやバンコンといってもキャンピングカーは決して安いものではありません。車両本体価格は250〜400万円が当たり前となり、贅沢なオプション装備を選べば600万円を越えてしまうなんてこともあるのです。もちろん、贅沢な装備は憧れのキャンピングカーとしては嬉しいものですが、自分のキャンプスタイルを把握することで、それほど必要のない装備が「宝の持ち腐れ」になってしまうことも少なくありません。
【コレ必要!? なキャンパー装備01/トイレ】
装備していれば便利そうでも、使用後に苦労するのが常設トイレ。高速道路の渋滞や女性との同行で役立つトイレですが、通常のドライブと同じく道の駅やサービスエリア、コンビニを上手に使えば使用頻度は多くないはず。
【コレ必要!? なキャンパー装備02/シャワールーム】
汗をかいたとき、自分だけのシャワールームは大きな魅力ですが、車内スペースを取られるシャワールームは利用価値が高いといえません。また、温水を作るためには給湯器を取り付けることになり、水を使うための貯水タンクのスペースも必要になることを覚えておきましょう。
【コレ必要!? なキャンパー装備03/キッチン】
車内スペースの大きなバスコンやトラコン、フルコンであればキッチンも魅力的な存在ですが、最低限のスペースに申し訳程度に備えたキッチンは意外と使いづらいもの。簡易コンロを置いただけのものはお湯を沸かす程度のものでしかありません。
【コレ必要!? なキャンパー装備04/冷蔵庫】
ドライブ中に冷えたドリンクを飲むことができ、食材を保冷できる冷蔵庫は便利な存在ですが、日本国内で自動販売機の無い道はほとんどありません。キャンプ場の近くにはスーパーやコンビニ、道の駅もあるはずなので通常のクーラーボックスでも十分に対応できるはずです。
【コレ必要!? なキャンパー装備05/電子レンジ】
長期間を車中泊で過ごす人には便利でも、BBQを楽しみたい人には絶対的な存在にならないのが電子レンジです。高出力の家電製品を使用するためサブバッテリーの装備なども必要となり、オプション価格を引き上げる要因のひとつになっています。
【コレ必要!? なキャンパー装備06/テレビ&DVD】
美しい自然を楽しむキャンプで必要のない装備がテレビ&DVDです。高速道路の渋滞で子どもが飽きてしまうという理由なら、少し大きめのタブレットで十分です。
【コレ必要!? なキャンパー装備07/ポップアップルーフテント】
最近はキャンピングカーの代名詞になったポップアップルーフテントですが、使い方次第では意外と面倒な存在になることがあります。小さな子どもたちをポップアップルーフテントに寝かせ、大人たちは車内で就寝するというイメージですが、夜中に子どもがトイレに行きたいといった場合、ルーフ上のテントから子どもを降ろす作業は意外と大変。家族全員が右往左往することにもなりかねません。
【コレ必要!? なキャンパー装備08/キャビネット】
室内を豪華に見せるキャビネット。ルーフの曲線部分などの通常では使わない、デッドスペースを利用したものはとても便利ですが、車内の居住空間を使ったものはそれほど有用ではありません。
【コレ必要!? なキャンパー装備09/発電機】
夜間、エンジンを止めた状態でのエアコンやヒーターの使用、温水器、電子レンジを使う場合にはクルマの標準的なバッテリーでは容量が足りません。それを補うために発電機をオプションで装備し、補助バッテリーに電気を溜めて使用するタイプも存在します。
【コレ必要!? なキャンパー装備10/特別色のボディカラー】
機能や居住性にはまったく影響しないのに、意外と高額なオプション装備が特別色のボディカラー。バンコンや軽キャンパーの場合、商用車をベースに使っていることも多いのでボディカラーは白が多数派となり、個性を求めるユーザーに向けて特別色を用意している場合も少なくありません。
まとめ:見積書を丹念にチェックしてオプション装備の断捨離を心がける!
キャンプ好きにとって憧れのキャンピングカーは贅沢な遊び道具です。上を見たらキリがなく、現実的な予算で手に入れるのなら自分のライフスタイルにしっかりとアジャストして予算を組むことが大切です。潤沢な予算が用意できるのなら、お任せのフルオプションを選ぶことは悪いことではありません。ですが、不必要な装備にお金を支払うのではなく、不要な装備を切り捨ててもっとも必要な部分にお金を掛けるのが正しい選択になるはずです。