マニア心を擽った高出力DOHC NAユニットもラインアップ
レガシィシリーズでは5代目(BM/BR型)登場時に排気量を拡大したEJ25型へとスイッチしたことで、EJ20を搭載するレガシィは4代目が最後となり、エクステリアデザインの秀逸さと相まって、いまでも人気が高いモデルだ。また、4代目レガシィではターボモデルの陰に隠れがちなNAにもAT仕様とMT仕様を設定。5速AT仕様では180ps/6800rpmという最高出力に対し、5速MTでは190ps/7100rpmとなり、より高出力化が図られた気持ちの良いエンジンフィールを実現した。NAながらハイオク仕様というネックもあるが、この4代目レガシィのDOHC NAエンジン仕様のEJ20搭載車の隠れファンもじつは多い。
このようにEJ20エンジンはターボ、NA(DOHC/SOHC)と多彩なラインアップが存在したが、この4代目レガシィでは、なんとCNG(天然ガス)仕様のEJ20エンジン搭載車も存在した。おもに官公庁向けではあったが、こうした環境対策仕様はハイパワーなターボ仕様の陰に隠れながらも、さまざまな試行錯誤が繰り返されていたことがうかがえる。 もちろんその後に登場する、直噴化されたFA20やFB20といった新世代ボクサーエンジンへとつながるテクノロジーも数多く、リーンバーン仕様などはその技術が礎となっている。
いち時代を築いたEJ20だが次なる名機の登場に期待したい!
多くのスバル車に搭載されてきたEJ20エンジンは、モータースポーツの世界でもWRCやSUPER GTなどで活躍した名機だ。その終焉に多くのファンがいたことを実感させられると同時に、今後のスバル車へ搭載されるEJ20を超える名機の登場に期待を募らせるファンが多いことも、スバルというメーカーにとって大きなプレッシャーとなっているに違いない。しかし、これまでの進化や功績をみれば、きっとその期待に応えてくれるモデルが登場するに違いない!