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知る人ぞ知る「羊の皮を被ったオオカミ」!「マーチS-tune」は「通好み」の激辛ホットハッチだった

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: Auto Msse Web編集部

内装は純正シートのままというギャップが面白い

 また外観も小ぶりながらエアロキット一式が装着され、ブラックグリルやスモーク処理のなされた灯火類など、精悍な印象に仕上がっていた。さらに、オプションとしてNISMOストライプやS-tuneステッカーのほか、マーチカップの車両と同じステッカーも用意。まさに公道走行が可能なカップカー(実際のカップカーはナンバーレスだった)といった趣だったのである。日産マーチS-Tune その一方で内装はノーマル車のイメージを色濃く残したものとなっており、220km/hスケールのコンビネーションメーター以外はベース車と同等。オプションでスポーツシートが設定されていたが、それを選択しなければ、マーチ純正の平和なシートのままというギャップも面白い点だった。日産マーチS-Tune また12SRとは異なり、3ドアがラインアップされていた時代でも、5ドアモデルをベースとすることも可能だったほか、AT車をベースにすることも可能だった点も大きな違いだろう。

 このようにこだわりの詰まったS-tuneであったが、実際の販売は当時のNISMOエキスパートショップおよび、NISMOスポーツショップのみだったことから、12SRに比べて圧倒的に流通台数が少ないのが玉にキズ。日産マーチS-Tune もしひと味違うマーチを探していて、運よくS-tuneを見つけることができたら、購入を検討してみてはいかがだろうか。

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