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「AE86」はじめ名車揃い! ニッポンを支えた立役者「歴代カローラ」の歩み

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田了/トヨタ自動車/Auto Messe Web編集部

世界的トップブランドに成長したカローラ

 トヨタの世界戦略車のひとつとしても知られるカローラは、2021年10月20日で生誕55周年を迎えます。現行のE210系は初代モデルのE10系から数えて12代目となりますが、トヨタ・カローラとして見たなら、小型乗用車としては国内最長のブランドとなっています。そんなカローラの55年の歴史を振り返ってみました。

80点主義ではなく「80点+α」

 トヨタ初の大衆車として、そしてトヨタのエントリーモデルとして1961年に登場したパブリカは、機能を高めるとともに低廉な価格設定とされていました。しかし当時のユーザー(予備軍)は、より豪華な“デラックス感”を求めていたために販売的には苦戦。その反省に立って生まれたコンセプトが『80点+α』というものでした。単なる80点主義というのは勘違いで、さまざまな観点からの評価において一定以上を確保しながら、さらに何か特長的なポイントを持つというもの。これが、歴代のカローラで開発の底辺に流れるDNAとなりました。初代カローラ カローラの初代モデルが、最大のライバル、ダットサン・サニーの初代モデル(B10系)に対して“+100ccの余裕”を謳い文句にしていたのも、この+αに他なりませんでした。

 トヨタ(当時は販売専門のトヨタ自動車販売の時代でしたが)も、パブリカの販売のために立ち上げたパブリカ店をカローラ店に名称変更するなど充分な支援体制が組まれていました。2ドアセダンに4ドアセダンとバンが追加され、さらにクーペモデルのスプリンターも登場(2代目からはシリーズから独立)。スポーティバージョンのSLも人気を呼びました。

2代目でレビンが登場

 1970年に登場した2代目では、さらに1.6Lツインカムの2T-Gエンジンを搭載したレビン(TE27:スプリンター版はトレノ)が登場。オーバーフェンダーを装備して存在をアピール、“27”の形式名で人気を呼んでいました。2代目カローラTE27レビン メカニズム面では、モノコック(フレーム)ボディのフロントにマクファーソンストラット式の独立懸架サスペンションを装着した、新しいスタンダードを打ち立てることになりました。エンジンも新設計のK型。プッシュロッドを持つOHVながらカムシャフトを高い位置にマウントしてプッシュロッドを短くし、またクランクシャフトを5ベアリングで支持するなど、高回転/高性能に対処しています。

 ちなみに、高い位置にマウントしたハイ(マウント)カムシャフトと、バルブリフトを大きく設定したハイ(リフト)カムシャフトが混同されているところもありますが、K型で採用されていたのはハイマウント・カムシャフトでした。まずは1100㏄のK型に始まり1200㏄の3Kへと発展、4年後に登場した2代目のE20 系へと移行した後も基幹ユニットであり続けたのです。2代目カローラ また、この2代目からは新開発のT型エンジンが投入されています。T型といえば、レビン/トレノに搭載されたツインカムの2T-Gユニットがイメージされますが、ベースユニットもOHVながらクロスフローとセンターブラグ&半球型燃焼室を実現した、凝ったメカニズムが注目を浴びていました。

スプリンターとの一層の差別化を図った3代目

 1974年に登場した3代目(E30系)では、スプリンター(E40系)との差別化が進められました。2代目のE20系から独立したシリーズとなっていたスプリンターですが、現実的には前後の意匠を手直しした程度。しかしこのE30系ではセダンに加えて、カローラには2ドアハードトップが、スプリンターには2ドアクーペが設定されることになりました。代目カローラ2ドアハードトップ もっとも1976年には両者ともにリフトバックが追加設定され、さらに1977年のマイナーチェンジではカローラに2ドアクーペが、スプリンターには2ドアハードトップが追加設定されています。なお、このマイナーチェンジでは全車が昭和51年排出ガス規制に適合し、車両型式もE30系からE50系に改められています。同時にスプリンターもE40系からE60系へと改めらました。

2T-Gがセダンにも波及した4代目

 1979年に登場した4代目(E70系)では、2T-Gエンジンを搭載した1600GTを4ドアセダンにも展開。3ドアハッチバックのレビンと同様TE71の型式を持つ4ドアセダンは、国内ラリーでもトップコンペティターとして活躍していました。4代目カローラ また1982年にはカローラ・ワゴンが追加設定されたことも4代目の大きなエポックとなりました。また同じく1982年には“ひとまわり小さなカローラ”となるカローラⅡが登場しています。これはトヨタとして初の前輪駆動車となったターセル/コルサシリーズから派生したモデルで2ボックスの3ドア/5ドアハッチバックのみでしたが、カローラの弟分としてカローラ店におけるエントリーモデルとしての新シリーズとなりました。

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