イタ車だからといって身構える必要なし!
最近は環境や燃費についてシビアな時代だけに、スポーツカーと言えども市販車では過激な足付けは鳴りを潜めているのが現状だ。仕方がないのだが、そのなかで気を吐いているのがフィアットのアバルトだ。イタリア車のチューニングブランドと言うと、アバルトがまず思い浮かぶほど。期待を裏切ることなく、エンジンの味付け、乗り味はまさにジャジャ馬だ。
現在はフィアットが持つブランドのひとつだが、1970年代前半までは独立したメーカーとして実用車をチューニングして過激なモデルに仕立てたり、小排気量のプロトタイプを作りして、レースなどで暴れまわり、アバルトマジックという言葉もあったほどだ。
走り好きを虜にするアバルト
現在でもそのコンセプトはまったくと言っていいほど変わっておらず、グランデプントや124スパイダーなど、いくつかの市販モデルをリリースしていて、スポーツカー好き、走り好きを虜にしている。なかでも人気があるのが、アバルト500だろう。
ベースとなるのは可愛らしいチンクエチェントで、2代目フィアット500をベースにしてチューニングが施された往年のアバルト595や695のイメージそのまま。リトルダイナマイトと呼ばれた当時の雰囲気を、走りだけでなくスタイルでも引き継いでいて、かなりワクワクさせる味付けになっている。 イタ車専門店で聞いても「イタリア車好きだけでなく、スポーツカー好きもユーザーには多い」というほどで、従来のラテン車好き以外にも刺さるクルマとなっている。