日産スカイライン(R31型)
日産スカイラインにも直線的な四角いモデルが存在。その頂点と言えるのが、1985年に登場した7代目のR31型であることに異論をはさむ人はいないだろう。「都市工学です」というまったく意味不明のキャッチとともにデビューしたR31スカイラインは当初、販売絶好調だったトヨタ・マークⅡの影響を大きく受けてハイソカー路線で展開。スポーティな雰囲気は封印された。 しかし、「そんなのスカイラインじゃない」というファンの期待にこたえる形で、2ドアクーペの追加とほぼ同じタイミングで4ドアにも用意されたのが「GTS」シリーズだ。
真骨頂と言えるのは、当時人気だった国内最高峰のツーリングカーレースで戦闘力を高めるために登場した「GTS-R」。外観の特徴となるリヤスポイラーまで、恐ろしいほどの直線デザインだった。
三菱デボネアV AMG
トヨタのセンチュリーや日産のプレジデントと同じく、ショーファードリブン車両として三菱が販売していたのがデボネアだ。1964年から22年間作り続けられたことで「走るシーラカンス」などと呼ばれた初代からバトンタッチされ、1986年に登場した2代目。このモデルもまた、直線的な四角いボディが特徴的だ。 この記事は「直線的なスポーティカー」をテーマにしているので、デボネアがスポーティカー? と疑問に思うかもしれない。しかし、このデボネアに「AMG」と名のつくモデルがあることを知れば納得していただけるだろう。もちろん、メルセデスと関連が深いレース系の会社にルーツを持ち、今ではメルセデス・ベンツの1部門になっているあのAMGのことである。 AMG監修による差別化はエアロパーツやアルミホイール、そしてサスペンションなどに留まるが、直線的なスポーティモデルとして記憶に残したいレア車だ。