ル・マン優勝30周年記念エンジンスケールモデルの最終バージョンが登場
1991年、日本の自動車メーカーとして初のル・マン24時間レース総合優勝を果たしたマツダ。当時は、メルセデスやジャガーといった欧州の強豪チームが覇権争いをみせるなか、マツダの優勝を予想した人はほとんどいなかった。そんななか「787B」は、前年のルマン参戦車両「787」を最高速重視からコーナリング重視マシンに改良。レース序盤では圧倒的な速さを誇るメルセデスが逃げの体勢を打つなか、着実に周回を重ねながらポジションアップしていくと、レース開始13時間後に2位へと浮上した。 787Bは、無謀とも思えるハイペースで周回を続けることで、駆動系にトラブルを抱えるトップのメルセデスを追いつめていく。そしてスタートから21時間後、致命的なトラブルでメルセデスがピットインすると、チャージカラーを纏った55号車の「787B」が見事トップに立つ。
その後も順調に周回を重ね、攻めの走りを貫き見事トップチェッカー。3台エントリーしたマツダ787Bであったが全車完走(18号車/6位、56号車/8位)のおまけ付きで、レギュレーション変更によりロータリーエンジンとして参戦できる最後のレースとなった1991年大会で、見事に偉大な栄冠を勝ち取った。
実物を精密3Dスキャンで4ローター用エキセントリックシャフトまでモデル化!
そんな栄光に輝いたマツダ「787B」55号車のルマン優勝30周年を記念した、4ローターレーシングロータリーエンジンモデル「R26B 1/6スケール優勝30周年記念ファイナルエディション」が、MZRacingオンラインストアから発売された。 このモデルは、2021年6月から発売を開始した「エキゾーストマニホールド&マフラー付き仕様3種(エンジン単体、マツダ787Bモデルカー付き、エキゾーストマニホールド&マフラー単体)に続く最終モデル。このファイナルエディションでは、R26Bエキセントリックシャフト、ローターハウジング4枚、ローター4個を実際と同じレイアウトでワンセットにしたもの。すべてマツダが保管していた実物を精密3Dスキャンし、そのデータを元に製作された逸品に仕上がっている。 なかでも4ローター用エキセントリックシャフトのモデル化は初の試みであり、各ローターは1番ローターの固定位置に合わせて、実物と同じ位相で設定。さらにローターハウジングは細かなウォータージャケットの再現やレース仕様の証であるインテークペリフェラルポートは、マニホールド側と燃焼室側の微妙な形状の違いまでもが忠実に再現されている。