まるでなめらかな新しい道を走っているかのような質感
さらに、対話型インフォテインメントシステムのMBUXは新たに、どの席の乗員が話しているのかを聞き分けるという、信じられない能力を備えている。エアコンの温度調整など、夫婦や子どもでは好みが変わることを考えると、ひとりひとりに最適な快適性を提供してくれるのが、Sクラスのおもてなし。子育ての時期なら、どれほどラクができるだろうと想像して羨ましくなってしまった。
まるも’s CHECK!
後席MBUX専用タブレットで自分好みの快適性を操作11.6インチモニターではエンターテインメントやマッサージ機能などが操作できる、MBUX専用のタブレットも装備。どの席の乗員が話したかを認識する機能も新たに追加した。
今回試乗した「S500 4MATICロング」は、3L直6ガソリンターボエンジンと48V電気システムを搭載。ひと踏みしただけで、重厚というより「丁寧な軽やかさ」と表現したくなる加速フィールがうっとりさせてくれる。いつも走っている道なのに、舗装工事をし直したばかりかと思うような、上質で優しい乗り味が続いていく。こんな4WDは初めてだ。
そして市街地では、5mオーバーの車体とは思えない小回り性能が、リヤ・アクスルステアリング採用によって実現。どこまでも、乗る人を立ててくれるところが素晴らしい。本物のラグジュアリーの最先端を、Sクラスは内外装から装備に至るまで、全身で教えてくれているようだった。
まるも’s CHECK!
物理スイッチからタッチ式に変更ドアトリムに備わるシート型スイッチはメルセデス・ベンツの伝統で、どの部位を動かすかがわかりやすい。今回から物理スイッチではなくタッチタイプに変更。力では動かず、最初はネイルが邪魔で動かせなかったが、コツを掴めばラクに操作できた。
まるも’s CHECK!
便利機能も豊富大容量トランクスイッチによる自動開閉だけでなく、足の動作でトランクリッドが開閉する「フットトランクオープナー」が標準装備。480Lと大容量のスペースには、傘ホルダーやバッグをかけられるフックといった、細かな便利機能が備わり感激した。
Mercedes-Benz S 500 4MATIC long
■主要諸元
●全長×全幅×全高:5289mm×1954mm×1503mm
●ホイールベース:3216mm
●乗車定員:5名
●エンジン種類:M256型直6DOHCターボチャージャー
●総排気量:2170cc
●最高出力(kW[ps]/rpm):320[435]/6100
●最大トルク(Nm[kg-m]/rpm):520[53.0]/1800-5800
●車両重量:ーkg
●ステアリング:右
●トランスミッション:9速AT
●燃料消費率(WLTCモード):ーkm/L
●使用燃料/タンク容量:無鉛プレミアムガソリン/76L
●ブレーキ(前後):ベンチレーテッドディスク
●タイヤ(前後):255/50R18
●車両本体価格:1738万円
※諸元表データは欧州参考値です。