魅力的なクルマが多いものの購入するには注意が必要
80年代から90年代にかけて登場した、いわゆるネオクラシックカーと呼ばれるモデルたち。アラフォー世代以上の人間にとってはそこまで古いイメージはないかもしれないが、最近免許が取れる年齢になった世代からしてみれば生まれる前のクルマということになり、立派なクラシックカーとなっている。そんな昔懐かしいネオクラシックカーが欲しいと思ったとき、どんなところに注意したらいいのだろうか?
警告灯が点灯していないか確認
まず、この年式のクルマを狙う場合に確実にチェックしておきたいのが、エンジン警告灯が点灯していないかどうかだ。この辺りの年式の車両は電子制御システムが多く使われるようになってきているため、警告灯が点灯していれば、何かしらのトラブルが発生していることの証となる。
もっと古いクルマであれば機械式の制御が中心のため、修理することも不可能ではない。だが、ECUの不具合は簡単に修理をすることも難しく、新品の部品はすでに製廃となっていることも多い。
さすがにいつ壊れるかまではわからないが、少なくても購入時から壊れている個体を掴んだりしないようにしたいところだ。
樹脂ヘッドライトの黄ばみに注意
そして意外と見落としがちなのが灯火類。この辺りの年式となると、ガラスのヘッドライトではなく樹脂製のヘッドライトを採用しているモデルも登場し始めている。樹脂ヘッドライトが曇ってしまっていると見た目も良くない上に、最悪の場合車検に通らない可能性も出てきてしまう。年式的にも新品の供給があるかどうか微妙なため、灯火類の状態にも気を配っておきたい。
ライト以外にも注意が必要な樹脂製パーツ
ほかにも注意しておきたいのが樹脂パーツの劣化だろう。前後バンパーやモール類、エンブレムにいたるまで、多くのパーツが樹脂に置き換えられたこの年代の車両だが、樹脂の劣化によってパーツがボロボロになってしまうと復旧することは難しい。
さすがにバンパーくらい大型であれば、ある程度補修もできるが、細かなモールやエンブレムは新品がなければそれで終了となってしまう。今では3Dプリンターもかなり普及してきているので、不安な人は形がある間にデータ化してしまうというのもひとつの手段かもしれない(それなりに勉強が必要だが)。
きちんと定期的なメンテナンスが施されたクルマを選ぼう
むしろこの辺りの状態がしっかりしているのであれば、ある意味タイトルにあるような過走行や事故歴は無視してしまっても構わないと言っても過言ではない。乗りっぱなしや雑な修理がされているようでは困るが、事故した場合はきちんと修理され、定期的にメンテナンスがなされてきた個体の方が、よっぽど信頼できるとも言えるのである。
ただ正直なところ、ネオクラシックカー時代の車両はコンピュータ制御の部分も多く、内外装のパーツも車種専用のものが多く使われてきている。にもかかわらず、部品は日に日に供給されなくなってきており、維持していくには本格的なクラシックカー以上に困難というのが事実。
今ではネットオークションなどで部品を見つけやすくはなっているが、その部品は同じ車両に乗る見知らぬ人も欲している可能性が高く、高騰してしまうことも珍しくないだろう。脅かすわけではないのだが、ネオクラシックカーを所有し、維持していくにはそれなりの覚悟が必要というのが現状なのだ。