ホイールサイズ別で見る150ランドクルーザープラドのスタイル考察
ヨンクスタイルに欠かせない足元のドレスアップ。リフトアップもそのひとつだが、ホイールによる印象の変化は言うまでもなく、オフロード系モデルとオーソドックスな純正との違いは明白だ。それほどにデザインは重要な要素だが、サイズも然りなのである。
初出:ヨンクスタイルvol.3
目指すスタイルで足元のサイズは変わる!
ホイールを選ぶとき真っ先にデザインを重視するだろう。自分のクルマに似合うのだろうか、目指す方向にハマるのだろうか、と想像しながら吟味することは至極当然のこと。次に、色も然り。ブラック系を中心に最近ではブロンズ、カラークリア系など、多彩なフィニッシュが用意されており、同じデザインでも設定色によって雰囲気はガラリと変わる。
また、一般的なラジアルでは影響の少ないタイヤもスタイリングを左右する大きな要素。ヨンクスタイルでは、ブロックやショルダー部のデザインが目を惹くテレーンタイヤを履くのだが、これにもA/T(オールテレーン)やM/T(マッドテレーン)、R/T(ラギッドテレーン)など、特性の異なるタイプがあり、銘柄によっても雰囲気はまったく異なるのだ。
だが、見た目の変化で最も影響を与えるのは、意外にもサイズかもしれない。ホイールの口径を表す「インチ」は、その大きさが変わることでスタイルを一変してしまうほど。つまり、自分の目指すスタイルさえ決まれば、自ずとホイールの口径と履かせるタイヤが決めやすくなる、と言えるわけだ。
今回は150系プラドを題材に、インチの異なる3サイズ(17/18/20インチ)を装着。見た目の変化とスタイルについて考察したい。
「乗り方やステージによって選ぶサイズも異なります」
タイヤ&ホイール専門のプロショップ「レイブロス」では、ニーズに合わせた提案とサポートを行ってくれるほか、3Dアライメントを使ったセットアップで高い評価を得ている。
同店の藤本店長に、タイヤ&ホイール選びのポイントを伺うと、ポイントは「見た目も重要ですが、クルマの乗り方やライフスタイルも考慮した方がいいですね。購入してから後悔しないように、オーナーにピッタリなタイヤ&ホイール選びをアドバイスさせて頂きます」とのこと。
17・18・20インチの全3サイズを履き比べ
純正タイヤ&ホイールをチェック!
ホイールはオーソドックスなデザインと色味なうえ、タイヤもオンロード向けのために物足りなさは否めない。本格オフローダーにふさわしいホイール&タイヤ交換はマストだ!
■150ランドクルーザープラド純正タイヤ&ホイールサイズ
・ホイールサイズ:17×7.5J・ET25
・タイヤサイズ:265/65R17
外径のサイズアップはどこまで大丈夫なのか?
ヨンクスタイルは純正よりもタイヤの外径を上げてやるのが定番だ。ただし、無闇に上げると干渉やタイヤ重量増が懸念される。また、実際の車速とメーターとの誤差が大きく変わると車検もNGだ。
その許容範囲は、スピードメーターが40km/hの時点で、実速度が30.9km/h~42.55km/hの範囲内に収まっていること。すなわち、外径を上げるならば純正タイヤ比106.3%以内という計算になる!
インチサイズ別スタイル考察01/17inch
【REAL OFF-ROAD STYLE】
小径ホイール×ファットタイヤで強烈なマッシブさを主張
17インチはプラド用ホイールとしてもっとも定番となるサイズ。純正と同じ口径ながらもタイヤ&ホイールを変更するだけでマッシブさは激増し、プラドの持ち味となる力強いスタイルを足元から演出することができる。また、オフロード系ホイールの選択肢が多いことも魅力。
ホイールはチームデイトナのM9ブラックエディション。全身を半ツヤブラックで統一したリアルオフロードスタイルを加速させる1本だ。
■ホイール&タイヤデータ
TEAM DAYTONA M9 BLACK EDITION
□ホイールサイズ:17×7.5J・ET25
TOYO OPEN COUNTRY M/T
タイヤのサイズアップでチョイ上げも可能に!
タイヤもマッチョに見せたい。スタイリング重視なら、マッドテレーンで無骨さを主張。あえてホワイトレターは封印し、グリルやガーニッシュの純正メッキ類をブラックに変更すれば一体感をさらに高めることができる。
インチサイズ別スタイル考察02/18inch
【NEO OFF-ROAD STYLE】
街オフ系にウェルバランスな次世代の定番サイズ
プラドの特別仕様車「ブラックエディション」が履く純正ホイールは、標準グレードよりも1インチ大きく、カラーはブラック。車格とのバランスは言うまでもなく、プラドの18インチ化は注目キーワードのひとつになっている。装着ホイールは、チームデイトナFDX F6の18インチ。
リムオーバーやコンケーブ、光が当たると美麗に輝くクリアブラックなど、ブラックエディション純正では得られないオーラと個性を秘める。街中でもアウトドアにもハマる18インチ。今後、プラドの新定番サイズとなるかもしれないので要注目だ!
ターゲットをプラドに絞り込むことで、圧巻のコンケーブ断面を獲得したFDX F6。リアルオフな17インチ、大径20インチもラインアップする。
■ホイール&タイヤデータ
TEAM DAYTONA FDX F6
□ホイールサイズ:18×8.0J・ET20
BF Goodrich ALL TERRAIN T/A KO2
タイヤの選択次第で印象は変えられる
タイヤはホワイトレターのオールテレーンを組み合わせ。街なかに溶け込むクールな演出だが、マッドテレーンとの相性も悪くないという。つまり、タイヤ次第でアーバン方向にもオフロード方向にも寄せられるワケだ。
インチサイズ別スタイル考察02/20inch
【URBAN OFF STYLE】
おしゃれヨンク乗りがターゲットの大口径
18インチからイッキに2インチアップ。「なぜ、19インチじゃないの?」と思うが、聞けば19インチのゴツゴツしたオフロード系ホイール&タイヤが少ないため。とはいえ、20インチのヨンクスタイルも想像しがたいのだが、ホイールさえキチンと吟味すれば、オシャレヨンクは構築できるのだ。
事実、レイブロスでもプラドやRAV4で20インチ化を提案。まだまだ希少なだけに挑戦しがいのあるスタイリングといえる。つまり、大口径履きのアーバンオフ系ヨンクスタイルが、ブームとなる可能性は十分に考えられるのだ。
ホイールは、アーバンとワイルドが交錯す“BBシリーズの人気作。外周のマシニングによって別体パーツのようなメリハリも獲得した。
■ホイール&タイヤデータ
TEAM DAYTONA BB06S
□ホイールサイズ:20×9.0J・ET18
BF Goodrich ALL TERRAIN T/A KO2
アイテム選びが重要な大口径20インチ
タイヤの偏平率は55と、純正よりもサイドウォールは薄くなる。当然ながら17&18インチに比べるとムッチリ感は影を潜めるが、前述のようにホイールやタイヤをキッチリと選べばタフな足元作りは可能となっている。
人気3車種で見る! 3つのヨンクスタイル
ここではRAV4をはじめジムニ−&ジムニーシエラ、デリカD:5で3つのヨンクスタイルを見ていこう。ちなみに、装着サイズによってリフトアップやオーバーフェンダー、ワンオフ加工などが必要となることがあるので十分にマッチングを確認してからスタイルアップしたい。
トヨタRAV4
URBAN OFF STYLE
□ホイール: チームデイトナ BB06S(20×9.0J)
□タイヤ:ニットー・テラグラップラー(265/50R20)
NEO OFFROAD STYLE
□ホイール:MG モンスター(17×7.0J)
□タイヤ:BFグッドリッチ・オールテレーンT/A KO2(245/65R17)
REAL OFFROAD STYLE
□ホイール:ソリッドレーシング・タービンZ1(16×8.0J)
□タイヤ:トーヨー・オープンカントリーM/T(245/75R16)
スズキJIMNY &JIMNY SIERRA
URBAN OFF STYLE
□ホイール:Aラップ 07X(18×7.0J)
□タイヤ:トーヨー・オープンカントリーR/T(225/60R18)
NEO OFFROAD STYLE
□ホイール:デルタフォース・オーバル(16×5.5J)
□タイヤ:モンスタ・マッドウォーリアー(215/70R16)
REAL OFFROAD STYLE
□ホイール:EXCEL JX3(16×6.0J)
□タイヤ:トーヨー・オープンカントリーM/T(225/75R16)
DELICA D:5
URBAN OFF STYLE
□ホイール:ブルート BR-55(18×8.0J)
□タイヤ:BFグッドリッチ・オールテレーンT/A KO2(255/55R18)
NEO OFFROAD STYLE
□ホイール:エアG・ロックス(17×7.0J)
□タイヤ:トーヨー・オープンカントリーR/T(225/65R17)
REAL OFFROAD STYLE
□ホイール:KM542インパクト(16×7.0J)
□タイヤ:トーヨー・オープンカントリーR/T(235/70R16)
※ホイールやタイヤのサイズ、車高によってボディの干渉やフェンダーからタイヤがはみ出す恐れがあります。車検や保安基準に適合しない可能性もありますので、詳しくはショップにご相談ください。