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日産初のハードトップ車は「ローレル」「スカイライン」「バイオレット」のうちどれ? 超希少なカタログで振り返る

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/Auto Messe Web編集部

スタイリッシュなスタイリングが魅力的

 少し前に取り上げたとおり、日本車で初めてハードトップを登場させたのはコロナ(1965年7月)だった。このときライバル車のブルーバードはまだ410型の時代で、エンジンもサスペンションもスタイルも一気に近代化し人気を集めた510型(2/4ドアセダン、エステートワゴン)の登場は1967年8月まで待たなければならなかった。

 そして1968年11月、ブルーバードに追加設定されたのは、横長の流れるウインカーを採用したクーペ。三角窓を廃した510型だっただけにハードトップを造ってもおかしくないところ、あえてクーペとしたところに、当時の日産のメーカーとしての矜持が感じられた。

ローレル

 では日産車で初めてハードトップを採用したモデルは何だったか? というと、それは初代ローレルだった。ローレルはちょうど510型ブルーバードの上位機種といった趣のクリーンで端正なスタイリングで、1968年3月にセダンが登場。

 そして同年9月、最大のライバル車だったトヨタ(トヨペット)コロナ・マークIIの初代モデル(セダン/ハードトップ/ワゴン/ピックアップ)の登場を挟み、1968年11月に登場したのがローレルのバリエーションとして、満を持して1970年6月にハードトップが登場した。日産ローレルのカタログ「ダイナミック&ノーブル」「おしゃれな高級車」といった謳い文句、ハミングランプ(流れるウインカー)や、黒または白のレザートップなどを用意し、エンジンは2L(2機種)と1.8Lを設定。このころは前席シートベルトがまだ2点式だったから、サイドウインドウにベルトの造作が横切ることもなく、いかにもスッキリとした佇まいが際立つクルマだった。

スカイライン

 日産車のハードトップを登場順に振り返ると、セカンドバッターだったのが“箱スカ”こと3代目スカイラインに追加設定されたハードトップだった。セダンの登場(1968年8月)から2年弱経った、1970年10月に登場。日産スカイラインのカタログ ハードトップはセダンに対しホイールベースが70mm短く(さらに6気筒車は2570mm、4気筒車は2420mmだった)、このハードトップ登場以降、GT-Rもセダンからハードトップに変更されている。スカイラインのハードトップはKC10/KPC10/KGC10(とGT-RのKPGC10)から、次世代の“ケンメリ”以降、5、6世代でも2ドアを踏襲。7世代以降は4ドアハードトップに移行した。日産スカイラインGT-Rのカタログ そのほかにも日産のハードトップは、幅広い車種に設定された。

セドリック&グロリア

 1971年2月に登場した、セドリックとグロリアが兄弟車となった初めての世代(230型)では、セダンとともにまず2ドアハードトップが登場。1972年8月になると、天地に通したBピラーを持たない、いわゆるピラーレスの4ドアハードトップを追加設定し注目を集めた。日産セドリックのカタログ このピラーレス4ドアハードトップは、330、430、Y30、Y31型まで続いたほか、1977年1月に登場した3代目以降のローレルにも採用を拡大している。

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