フロント底づきトラブルに引きづられるも猛追
ピットでのフロントダンパーのシム調整などの大幅なセッティング変更を施して、トップと同一周回の最後尾28番手からリスタートを迎えたヒル選手だが、まだまだ挽回するのにラップは残っている。
ボトミングが改善されたマシンでヒル選手のラップタイムは向上、ここからの追い上げが期待される。しかし20番手まで順位を挽回したあたりから、ふたたびペースが下がり始め、トップのマシンにパスされ周回遅れとなってしまう。
「イエローコーション戦略」に至らず
141周目に後続のクラッシュにより、9回目のイエローコーションが出されたところでチームはヒル選手にピットインを指示。給油と残された新品タイヤを装着し、コースに送り出す。ここからヒル選手のスピードは飛躍的に向上、トップと同じラップタイムを刻みながらイエローコーション時に周回遅れの最上位マシンが同一周回に回復できるラッキードックの獲得を目指し、前車を猛追していった。 終盤の185周目には、ついに周回遅れ最上位まで順位を挽回。同一周回への復帰とリスタートでの更なるポジションの挽回に期待しながら、イエローコーションを待つ展開が続く。しかし、チームが切望したイエローコーションは最後まで出されず、そのまま20位でチェッカーを受ける事となった。
GR SUPRAでの今年最後のレースは、序盤のペースが良かっただけに残念な結果となってしまった。ペースが下がり、周回遅れになったときの右フロントタイヤがスローパンクチャーを起こしており、装着前に設定した内圧よりかなり低い数値で走っていたことが原因だった。今季GR SUPRA61号車での最上位は5位。HREとしては残りトラックシリーズが2戦あり、こちらのチームタイトル獲得に向けて、最後まで全力を尽くしていくこととなる。