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お買い物グルマ「エッセ」日本一決定戦! 今季第3戦は「サーキットトライアル」で雌雄を決す

「エッセ使い日本一」を決めるガチバトル

 2020年に初開催となり、今年2シーズン目を迎えることとなった「オール・ジャパン・エッセ・カップ(AJEC)」。その名の通り、ダイハツ・エッセだけで行われるシリーズ戦で、まさに”エッセ使い日本一”を決めるシリーズとなる。

 2年目となる今シーズンは、開催会場をひとつ増やした全4会場4戦での争いとなり(昨年は1イベント2レースとしたため3会場6戦であった)、その第3戦が三重県にあるモーターランド鈴鹿で開催された。毎回カテゴリーの異なる競技で開催されるこのシリーズだが、パイロンジムカーナ(5月2日/岐阜県恵那モータスポーツランド)、林道トライアル(6月6日/長野県木曽地方)ときて、今回はサーキットトライアル。そして、このあとに開催されるSSジムカーナ(12月12日/愛知県キョウセイドライバーランド)が最終戦となる。

3クラスに分かれて競われる

 このAJECはその名の通り、ダイハツから発売されていたエッセを使用した競技。エッセは2005年から2011年まで販売された5ドアハッチモデルだ。6代目ミラをベースにしたシンプルな実用車として、最高出力58ps/最大トルク6.6kgmを発揮するKF-VE型エンジンに、車重700kg台の軽量なボディで軽快に走る。中古市場のタマ数も多く価格もリーズナブルで、気軽に楽しむのに最適な1台だ。

 参加車両は、改造の有無で「E1」および「E2」という2クラスに分けられ、さらに初心者やエンジョイしたい人向けの「E3」クラスも用意される。今シーズンはエッセ以外のエントリーも参戦できるレギュレーションへ変更となり、1.5および1.6Lのコンパクトカーも参戦している。ちなみにワンカーアタックのため、ひとつの車両をシェアするダブルエントリー、トリプルエントリーもいて、今回は全28台がそのタイムを競うこととなった。

 競技は、モーターランド鈴鹿のメインコースおよびショートカットコースを使用し、若干ジムカーナ要素もプラスしたものとなる。コース全体を使用しながら順走ベースのAコース、逆走ベースのBコースという2本のコース設定がされており、これをワンカーアタックする。完熟歩行、練習走行2本ののち、Aコースの決勝走行1本でタイムの良い順位によってポイントを獲得。続いてBコースのレイアウトで同じく完熟歩行、練習走行2本ののち決勝1本を走り、この2本の決勝走行での順位によるポイントの合算で順位を競うことになる。

西脇選手がAコースBコースともに速さを見せる!

 好天に恵まれ暑い一日となったこの日、1本目のAコースでは、西脇裕一選手(#10 KRT・YHT甲信飯田・ウエストSR・SP青エッセ)が「E1」クラスのトップの1分23秒514。その西脇選手に続くのは藤井俊也選手(#6 やまびこっ!大福エッセ)の1分23秒545。藤井選手は練習走行からトップタイムを叩き出していただけに西脇選手にやられた形となった。そして河合勇喜選手(#9 BRIG・ウエストSR・K’sスカラシップエッセ)の1分23秒923が続く。以下、行徳 聡選手(#11 K’sパープルエッセ/1分24秒445)、そして1分25秒527で武藤功二選手(#8 K’s BRIG BILSエッセ)が並ぶ。

 午後のBコースも結果的には、西脇選手(1分22秒738)、藤井選手(1分22秒777)、河合選手(1分24秒082)、行徳選手(1分25秒080)、武藤選手(1分25秒118)と上位5名は変わらず。「E1」クラスは西脇裕一選手(#10 KRT・YHT甲信飯田・ウエストSR・SP青エッセ)が優勝となった。

 また「E2」クラス、「E3」クラスは、「E2」クラス大場雄介選手(#15 エッセ太郎/A-1分26秒564 B-1分25秒387)、「E3」クラスの鈴木博司選手(MAC TOOLS エッセ/A-1分27秒414 B-1分28秒327)がともにAB2本ともトップタイムを出して優勝した。

 開幕戦3位、第2戦3位ときて、ここでようやく優勝を果たした西脇選手は「今日の勝因はタイヤですね、Sタイヤ履かせてもらってたので。もし2位の藤井選手が同じタイヤ履いてきたら負けてましたね。このレースのために作ってきた車両がオーバーレブしてしまい、使えなくなってしまいました。アレに乗れていればもう少しなんとかなったかな? 代わりに使用したのはヒルクライムで走っているクルマなので、それなりに走れましたけどそこだけ悔しかった。でも、これでランキング1位になったと思うので、最終戦も一番とって、今シーズンを締めくくりたいと思います」とコメントした。

 AJECも残り1戦となるが、すでに「E2」「E3」クラスでタイトルが確定している。まもなく来年のスケジュールなども発表されるということだが、今季のスケジュールはほかのイベントと被ってしまうこともあった。そのため、昨シーズンのタイトルを獲得した加藤正夫選手をはじめ、多数の有力選手が不在のシーズンとなってしまった。来季に関しては、そのようなことにならないように考慮するとしている。また、現在海外赴任中という伝説のエッセ使いが戻ってくる噂もあり、来シーズンの戦いも楽しみである。

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