少しの工夫で寒さ対策!
冬用の寝袋を使っているのに寒いと言う人がいる。寒さの感じ方は人それぞれだが、今一度寝るときの服装をチェックしてみたい。というのも、寝袋は体が発する熱で内側から中綿に含まれている空気を温め、外の冷たい空気を遮断する。
一方、アウターは外気を遮断し、肌着と重ね着した中間着で作り出される温かな空気の層を閉じ込める。つまり、肌着から寝袋の中綿までを温かな空気の塊にしようと狙っても、アウターで分断されるというわけだ。
レインウェアを併用するだけで暖かみが増す
寒さに備えて重ね着して寝たのに寒い、という人はレインウェアなどアウターを着込んでいることはないだろうか? どうしてもレインウェアを併用したいというなら、足元やファスナー部分に寝袋の上からかけてみてほしい。寝袋カバーに似た効果が期待できる。 中綿入りのジャケットやベストを寝袋と重ねればより温かくなりそうに思うが、レインウェアに比べると中綿があるだけ随分温かい。それでもダウンジャケットの温かい空気を寝袋の中綿に伝えにくいので効果を得にくく、思ったほどではない。
効果的なのはウールや化繊の肌着
もっとも効果的なのは汗をかいてもベタつかない速乾性のあるロングスリーブ、ロングタイツの肌着で眠ること。体熱がダイレクトに寝袋の中綿を温めるので、寝袋の保温力を最大限に発揮できる。
ただし、朝一番に冷たいフリースやセーターを身につけることを考えると、肌着に薄手のフリース上下を着て寝袋に入り、朝はジャケットを羽織るだけにするほうが実用的と言えるだろう。翌朝着るフリースを枕にしたり足元に入れたりして温めておくのもいい。 気をつけたいのは、肌着もフリースも、袖・腰・足首をキツめのゴムやベルトで締めるタイプを避け、ゆったりしたものを選ぶことだ。タイトなウエア、体の一部でもゴムなどで締めるとリラックスできないし、血行不良のもと。睡眠を妨げかねない。
また、汗や蒸れが保温力に影響を与えるので、肌着は汗が残りやすいコットンよりも調湿効果の高いウールや速乾性の高い化繊を選択したい。
封筒型寝袋はニットキャップとブランケットを併用
封筒型寝袋の場合、頭部と肩口が冷えやすい。ブランケットを一枚肩にかけておき、フードがなければニットキャップを被っておくなど対策が必要だ。