まだある知っておきたい基本&最新事情
エンジンオイルの交換時期
オイル交換時期については諸説ある。また、安いのをこまめに変えるか、高いのを長く使うかだが、安いのは初期性能からよくないので、しっかりとした性能のものを適切な間隔で交換するのが一番だ。最近のオイルなら1万km/1年ごとでもまったく問題ないが、愛車をいたわり、安全マージンに余裕を持たせるなら5000km/半年ごとがベストだ。交換はDIYでも可能だが、入れ過ぎなどのトラブルに見舞われることもあるので、プロにまかせるのが基本。
オイルフィルターについて
オイルフィルターは不純物を取り除く重要なパーツで、交換は純正指定のオイル交換2回に1回で問題ない。安い社外品には濾紙が薄かったりするものもある。基本的には純正品を使うのがオススメ。
上抜きor下抜き、どっちがいい?
エンジンの下にあるオイルパンのドレインボルトを外して抜くのが下抜き。点検用スティックの穴から吸い出すのが上抜き。どちらがたくさん抜けるかについては、実際はイラストのように一長一短だ。そもそもエンジン内の各部には古いオイルがけっこう残ってしまうので、気にする必要はないだろう。こだわるなら下で抜いてから上からも抜く併用だろうが、定期的に交換しているならシビアになる必要はない。また上抜きだとパッキン交換が不要というメリットはある。 86&BRZのドレインボルトは、結構上目に付いているので、かなり残ってしまう。ディーラーでも上抜きで抜いているところはある。
ギヤオイルはなにが違う?
エンジンオイルよりもギヤオイルの粘度はかなり高い。粘度表示自体はエンジンオイルと同じだが、基準が違っていて、例えば75W-90はエンジンオイルだと10W-40相当という具合だ。またグレード規格も写真のようにGL-5のように表記され、1から6まである。 ただ、数字が大きくなると性能が上がるのではなく、それぞれ使用条件を指示したものとなっている。例えばミッションはGL-4。GL-5も使える場合もあるが、基本的にはGL-5はリヤデフメインだ。ミッションは粘度が指定と大きく違うと入りが悪くなったりするので、注意したい。
添加剤は必要なのか!?
添加剤は必要か? そもそもオイルには添加剤が入っているので、そこに添加すると成分バランスが崩れてしまうなど、意見もいろいろある。オイルに使われる添加剤は複数が混ざってもひどく悪さをすることはあまりないだけに、シビアになる必要はないだろう。 ただ、添加量はしっかりと守る。とくに今増えている有機モリブデンは大量に入れるとスラッジが出るので注意したい。入れなくても問題はないというのが大正解ではある。
フラッシングについて
フラッシング効果のある添加剤もある。清浄性能が高く、内部に溜ったスラッジなどを溶かし出してくれる。ただし、オイル交換をしっかりしていれば内部をきれいに保てるので、あえて使う必要はないだろう。
案外知らない、オイルにまつわるアレコレ
消費期限
じつはオイルはかなりもつ。かなり古くても、開けてみて水分が混ざって白くなったりしていなければ使える。ただ、海外では缶の使用が規制されていてプラボトルが使われているが、これは空気を通すので劣化するのは缶よりも早い。
混ぜちゃだめ!?
DIY交換で足りないときやオイルが減った場合、他銘柄を混ぜてはダメかと思うことがある。混ぜないに越したことはないが、混ぜてもなにかが変わるわけでもない。実際は問題はないと思っていい。粘度が違うモノを混ぜると中間になる。
スラッジ
劣化したオイルや汚れが凝縮した、泥のような汚れをスラッジという。発生の原因はエンジンの摩耗などもあるが、オイル交換を怠っていると出やすくなる。スラッジはエンジンの作動に悪さをすることがあるので、オイル交換はやはり大切だ。