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「スカイライン3兄弟」の末っ子! 日産のセフィーロはなめらかな乗り味が「絶品」すぎた

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

室内のセンターコンソールのフタを開けると“スペックIDラベル”が付けられていた

 だが、さらにメーカーオプションのオートスピードコントロール(AT車)、リヤウインドウワイパー、4WAS(4輪アンチスキッドブレーキ)、電動ガラスサンルーフ、アルミホイール、オーディオ、自動防眩ミラーを選んだり、これらが推奨で標準装着の場合でもそのキャンセルが可能だったり……。書いているだけでもヘトヘト(読者の皆さんはもっと?)だが、当時の販売の現場ではさぞ混乱をきたしたことだろう。日産セフィーロのカタログ ちなみに手元にある某東京の販社の当時の価格表には「いま、あなたにはあなたのセフィーロが生まれる」とコピーが。何となくどうにでもしてくれ的なトーンにも読み取れるのは気のせいか。なおセフィーロにはグレードを示すバッジのようなものは(グレードがないのだから当然だが)なく、室内のセンターコンソールのフタを開けると、自分のセフィーロの仕様が記された“スペックIDラベル”が付けられていた。

内外装の大人びた雰囲気がよかった

 ところで実車は、実に姿形のいいクルマだった。フルドア(プレスドア)ゆえ、リヤドアの後ろ上側の見切り線がサイドのアーチ部分を横切って流れを分断していたのが少し気になった。だがそれ以外は、全体のなめらかなニュアンスや、流線型に丁寧にデザインされたクロームのドアハンドルがシンプルでなめらかなボディのアクセントになっていた。プロジェクターヘッドライトを全車に標準装備した、シャープなフロントマスクもセフィーロ独特の顔を作っていた。日産セフィーロのカタログ インテリアでは、その名も“ダンディ”と名付けられたツイード調のシート表皮、ドアトリムのサックリとした感触、大人びた雰囲気がまたよかった。カタログ名で“パートナーコンフォタブルシート”と呼ぶ、レパードなどにも採用された中折れ式の背もたれの助手席も全車に標準。AT車は足踏み式のパーキングブレーキ(解除はセンターコンソールのイージーリリースレバーで行う仕組み)を採用した。日産セフィーロのカタログ そういうわけ(=グレードがなく、仕様はさまざま)で、当時試乗したクルマのスペックはまったく憶えていない。だが、確かターボ車で加速はスムースで胸のすくもので、なめらかな乗り味はセフィーロが目指す、大人の味わいを体現したクルマだった。神経を逆撫でしないジェントルな走りは、そういうクルマが好物の筆者には、いいなぁと思えたものだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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