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スパークプラグの基礎知識! その役割や交換方法について解説

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TEXT: 岩本佳美(IWAMOTO Yoshimi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/写真AC

スパークプラグを交換してみよう!

 スパークプラグを交換することで得られるメリットとしては前述のとおり、エンジン本来の性能を取り戻せるということのほか、長寿命タイプを選ぶことで交換サイクルを伸ばすことができるのだ。

 プラグの交換に関してはエンジン形状やシリンダー数によって難易度はまちまちだが、ダイレクトイグニッション車などは交換時に劣化した樹脂部品が割れるといったトラブルも考えられるため、交換に不慣れな人は素直にプロにお願いすることをおすすめする。ちなみに、乗用車なら1万5000~2万kmで、軽自動車なら7000~1万kmがプラグ交換の推奨時期だ。
スパークプラグ

 プロにお願いした場合、1本あたりの交換工賃は500円から2500円と店によって異なるが、これは前述のエンジン形式によるものが大きい。少し知識のある人なら簡単に交換できる直列エンジンは、1本あたり500円程度で交換が可能となっていることが多い。だが、プラグ関連の部品だけでなく、交換作業に関わる補器類などの脱着も必要となる水平対向エンジンなどは高額となる。

スパークプラグ交換は自分でできる?

 前述のとおり、スパークプラグの交換はエンジン形式などによりその交換の難易度が変わる。直列エンジンなどは、比較的交換も簡単なので少しの知識と工具さえあればDIYでの交換も可能だ。

 またスパークプラグを交換するには、プラグレンチという専用の工具が必要となる。車種によって、必要なプラグレンチのサイズが変わってくるので、自分のクルマにあったプラグレンチの購入しておきたい。

 取り付け時はとくに注意が必要だ。スパークプラグのネジ穴をなめてしまったり、スパークプラグを強く締め付けすぎて破損させてしまうこともある。場合によってはエンジン本体の交換まで行わないと直らない可能性もあるため注意が必要だ。スパークプラグ

 ちなみにプラグの熱価はメーカー指定のものを選びたい。もしも間違ってしまうとプラグだけではなくエンジンを損傷するおそれがある。下記では、ダイレクトイグニッション車での交換方法を説明しよう。

1)交換時には必ずエンジンが冷えた状態で行う

 エンジンが熱い場合、取り外したプラグがかなり熱を持っている。そのため素手で持とうとすると、熱くてプラグを落としたり、火傷したりすることがあるので、可能であればエンジンが冷えた状態で行いたい。また、どうしても急な交換が必要な場合は軍手の装着も忘れずに。

2)エンジンカバーを取り外す

 ダイレクトイグニッション車の場合、イグニッションコイル部がカバーされていることが多いので、カバーを取り外す。

3)コネクターを引き抜く

 イグニッションコイルの側面にはめ込まれているコネクターを、ロックの爪を押し込んでロックを解除し、手前に引き抜く。

4)固定ボルトを取り外す

 イグニッションコイル固定ボルトを取り外す。

5)コイルを引き抜く

 コイルの頭部を掴み、真っ直ぐに引き抜く。ほかのシリンダーも同様にコイルを順次取り外し、気筒順に並べておく。

6)プラグレンチを使いプラグを外す

 プラグレンチをプラグ穴に真っ直ぐ押し込み、力を加えて緩める。外れない場合はグリップ部を叩くように力を加えることで緩めることができるが、エンジン本体がアルミ製の場合ねじ山を壊してしまうこともあるため注意が必要だ。

7)プラグごと引き抜く

 軽く回るようになったら、プラグレンチごとまっすぐに落下させないよう引き抜く。

8)並べて焼けをチェック

 取り外したスパークプラグはイグニッションコイルと同じくシリンダーごとに並べ、焼け具合を確認。すべて同じ色合いに焼けていれば良好だ。

9)新しいプラグをレンチにはめ込む

 新品のスパークプラグをロックされるまで確実にプラグレンチにはめ込む。

10)最初は手で締め込む

 最初は手まわしで、プラグ穴に真っ直ぐ当ててゆっくり回してねじ山を合わせる。かみ合いを確認しねじ込んでいく。

11)増し締め

 プラグの緩みを防止するため増し締めを行う。座金が接したところから1/3~1/4回転一気に締め付ける。一度緩めてから再度、締め付ける。基本的にはトルクレンチを使用して規定トルクで締めるので、数値などはディーラーなどで確認しておきたい。

12)コイルを組み付けて完了

 イグニッションコイルを取り外すのと逆の手順で組み付けて完了。

スパークプラグを交換する際の選び方

 スパークプラグの交換は基本的に純正同等品を選ぶのがセオリーではあるが、ECUチューニングなどを施したクルマなどでは熱価にも注目したい。具体的にはプラグには番手というものがあり、純正と同じ番手(熱価)にするのが基本。だが、シリンダー内部の温度が高くなるようなチューニングをしているクルマには冷え型と呼ばれる番手の高いプラグを選びたい。

 この辺りはチューニングショップなどに相談しながら、適合表から自分のクルマにあったものをチョイスしたい。また、前述のとおり、交換サイクルを伸ばすためにイリジウムプラグなどを選ぶのも手だが、適合にないモデルもあるので確認が必要だ。

記事まとめ

 スパークプラグはエンジンの部品のなかでも重要な役割を果たす部品で、消耗品であることからも定期的な交換が必要だ。燃費やパワーといった性能に直接かかかわる部分だけにとくに気にかけておきたい。愛車の走行距離や交換履歴などをこまめにチェックして、いつもベストな状態で乗り続けるためにあらためてプラグに注目してみては?

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