ワゴニスト編集部が厳選! 目的別車高調サスペンション選び
カスタマイズの多様化によって、ローダウンからリフトアップまでクルマいじりの方向性はさまざま。その昔はエアロを巻いて、ローダウンして、大口径ホイールを履かせるのが定番だったが、いまではその限りではない。それでもサスペンションのチューニングは、欠かすことができない大事なポイント。ここでは目的別、スタイル別にオススメのサスペンションレポート第一弾をお届けしよう。
【目的別車高調の分類】
[ストリート車高調]
初期投資が抑えられるモデルだけでなく、初心者でもより快適な走行が実現可能になる電子制御搭載アイテムまで幅広くラインアップされている。
[スポーツ車高調]
走行性能と快適性を両立させたのがスポーツ車高調。ボヤッとではなく、地に足がついた解像度の高い走りを楽しめるのが特徴となっている。
[ハイスペック車高調]
より低く走りたい、乗り心地をさらに良くしたいなど、各アイテムの専門性は異なるがそれぞれの分野でその技術を磨き抜かれたモデル。
[アゲ系車高調]
最近人気のアゲ系メイク。車高調以外にも簡単に車高を上げる方法はあるが、細かな車高セッティングや減衰力が調整可能などコダワリ派には最適
初出:ワゴニスト2021年11月号(一部、加筆修正)
シーンに合わせて減衰力が最適化されるフルオートモードを搭載!
【ストリート車高調/ブリッツ ダンパーZZ-RスペックDSCプラス】
ストリートをメインステージにするユーザーにとって、ベストな車高調とは? そんな疑問を解決するべく、さまざまなアイテムを調べていくなかで辿り着いたのは、ブリッツの「ダンパーZZ-RスペックDSCプラス」。
理由は『最大96段階で用意された減衰力を走行シーンに合わせて自動で調整してくれる』という、超が付くほどの便利機能があるからだ。
ZZ-R車高調ユーザーに向けて後付けできるDSCプラス車種別キットを用意!
基本はオートモードでOKだが、手動でセッティングを変更することも可能。2.5インチのVA液晶ディスプレイはコントラストが効いて見やすく、従来品よりも液晶サイズが拡大されたことで、各車輪ごとの減衰力を一斉に表示してくれるのがありがたい。
【ダンパー ZZ-RスペックDSCプラス】
価格:22万7700円~31万3500円(税込)
□対応車種:アルファード&ヴェルファイア、ノア&ヴォクシー、エスクァイア、ハリアー、ヤリスクロス、ライズ、レクサスNX、レクサスRX、セレナ、デイズ、ノート、キックス、CX-30、CX-5、CX-8、デリカD:5、XV、エクシーガ、レヴォーグ、Nボックス、ヴェゼル、オデッセイ、ステップワゴン、フィット、ハスラー、ワゴンR、タント、ほか
[30系アルファードの車高調整&バネレート]
□車高調整範囲(純正比):フロント-5mm~-100mm/リヤ-35mm~-70mm
□推奨車高:フロント-50mm/リヤ-50mm
□バネレート:フロント6.0kg/mm/リヤ9.5kg/mm
【スペックDSCプラス・車種別キット】
スタビリティの向上を図る基本プログラム!
【ストリート用車高調/テイン フレックスZ】
せっかく走りに定評があるレヴォーグに乗るのなら、しっかりとした安定感のある走りを楽しみたい。そんなオーナーにピッタリなのが、純正の良い部分をキープしつつ、コーナリング時のスタビリティなどを向上できるテインの「フレックスZ」だ。
レヴォーグ純正の電子制御ダンパーに対応するエラーキャンセラーを装備
車高調整幅は前後ともにしっかり車高を落とすことができ、ストリートに最適な乗り味だけでなくローダウンも存分に楽しめる。レヴォーグ用ではスタビリティの向上を図るため、バネレートも見直されている。
ショックアブソーバには長いストローク量と低反発&低フリクションな複筒式が採用され、本体は飛び石に強く、耐久性にも優れる独自のZTコートを施工済み。また、VN系レヴォーグには純正で電子制御ダンパーが搭載されるため、足まわり変更でエラーが出ないよう、ダンパーエラーキャンセラーが装備される。
経年などでショックアブソーバがヘタっても、オーバーホールに代わるリプレイスメントサービスにも対応。ショックアブソーバ部分のみを購入、交換するだけで新品への再生が可能になっているのはうれしい限りだ。
【フレックス Z】
価格:9万8780円~14万6300円(税込)
[VN系レヴォーグの車高調整&バネレート]
□車高調整幅(純正比):フロントー18~ー65mm/リヤー3~ー101mm
□推奨車高:フロントー35~ー55mm/リヤー50~ー30mm
□バネレート:フロント6.0kg/mm/リヤ6.0kg/mm
HKSが培った技術を結集! この車高調は走り心地に違いあり
【スポーツ車高調/エッチ・ケー・エス ハイパーマックスS】
車高調を手にするのであれば、「走りに特化したアイテムが欲しい」という気持ちは理解できるものの、カチコチのアシでは街乗りは断然不向き。ミニバンやSUVといった実用車にとって、乗り心地は引くに引けぬ生命線だ。「乗り心地ありきの走り味が欲しい」というのが本音のハズ。
ローダウンしても超快適な走り味を体感!
HKSの車高調は元々評価が高かったが、新作はさらに乗り心地の良さがアップした印象だ。高速で段差を越えた際にありえる不快さや姿勢の乱れはなく、ローダウン+大口径ホイールの装着を感じないなど、じつに快適だ。使用するショックアブソーバは全長調整式の単筒式を採用し、大口径ピストンによる安定した減衰特性を発揮。減衰力は前後ともに30段調整で、好みに合わせて細かくセッティングすることができる。
【ハイパーマックスS】
価格:21万7800円~36万800円(税込)
□対応車種:30アルファード&ヴェルファイア、80ノア&ヴォクシー&エスクァイア、30/50プリウス、カローラスポーツ、カローラツーリング、E52エルグランド、C25/26/27セレナ、RB/RCオデッセイ、RPステップワゴン、BP/BRレガシィツーリングワゴン、VM/VNレヴォーグ、SCランディ、CX-5、CX-8、ほか
[30系アルファードの車高調整&バネレート]
□車高調整範囲(純正比):フロント0mm~-67mm/リヤ-11mm~-69mm
□デモカー車高:フロント&リヤ約40mmダウン
圧倒的な乗り味を実現できるジャーマン車高調
【ハイスペック車高調/ケーダブリュー バージョン3】
30アルファード&ヴェルファイアのオーナーで、スポーティな走り味と優れた乗り心地とをとことん追求したいという人にオススメなのが、世界が認めたサスペンションメーカー「KW」のバージョン3だ。
減衰力は伸び側&縮み側のどちらもセッティングが可能!
ダウン量はフロントが-40㎜、リヤが-35㎜の設定。KWの車高調はレーシング由来ながら、疲労を軽減するため乗り心地にもこだわる。減衰力は伸び側と縮み側をそれぞれ独立して調整できるのがKW最大のメリットで、街なかでもワインディングでも、乗り味はきめ細かくアジャストするとが可能だ。
【ケーダブリュー・バージョン3】
□対応車種:30アルファード&ヴェルファイア
[30系アルファードの車高調整&バネレート]
ワイルドなスタイリングと快適な乗り味を実現
【アゲ系車高調/タナベ ディバイド アップ40】
普段は街乗りが中心だけど、週末にはレジャーやアウトドアも楽しみたい。そんな人にオススメなのが街なかでもオシャレに映えて、アクティブな環境にも対応できるアゲ系のスタイリング。なかでもディバイドのアップ40は、アゲても快適な乗り心地を確保できる全長調整式車高調で、約1~2インチのライトなリフトアップが楽しめるから、アゲ用スプリングからのステップアップにも、初めてのリフトアップにも最適な選択だ。
アゲても快適な純正同等の乗り心地を確保!
「ディバイド アップ40」は、車高を変更してもストローク量が確保できる全長調整式を採用する。減衰力は40段調整が可能で、バネレートを上げても乗り味はほぼ純正同等だ。ちなみにディバイドを展開するタナベでは「絶対の安心と安全」をモットーに掲げており、ブラケットなどの強度試験は縦と横方向にそれぞれで100万回の動作を実施。製品強度もオスミツキだ。
【ディバイド アップ40】
□対応車種:RAV4、150ランドクルーザー・プラド、C-HR、デリカD:5、ジムニー、シムニーシエラ、ハスラー、CX-5、ほか
□車高調整範囲(純正比):フロント0mm~+46mm/リヤ+15mm~+47mm
□推奨車高:フロント+25mm/リヤ+30mm
□バネレート:フロント6.0kg/mm/リヤ5.0kg/mm
RAV4用は以下の調整幅があり、約2インチのリフトアップが可能。ただし推奨は前後とも約1インチのアップ。減衰力の推奨は20段となっている(※デモカーはMAX UP)。
同ブランドのホイールをセット!
【ディバイド・クロスバッハ/フロント・リヤともに17×7.5、+32】
ディバイドはSUVに向け、スポーティでアクティブな性能と装いとを提案するブランド。足まわりだけでなく、個性派ホイールにも要注目だ!
【詳しくはコチラ】
ブリッツ
https://www.blitz.co.jp
エッチ・ケー・エス
https://www.hks-power.co.jp/
ケーダブリュ オートモーティブ ジャパン
http://www.kwsuspensions.jp