今人気の車中泊で年末年始をすごすために
車中泊ブームの今、年末年始の連休を利用して「年越しキャンプ」や「初日の出キャンプ」を計画している人も多いのではないだろうか。しかし、冬の車中泊には思いがけない「落とし穴」が隠れている。防寒対策はもちろんのこと、防犯、健康、食材などを多角的に検証し、年末年始だからこそ注意するべき車中泊のポイントを考えてみたい。
注意点1)他人に迷惑を掛ける車中泊は御法度だ!
使用する区画が指定されるオートキャンプ場での車中泊であれば問題はないが、初日の出や初詣を目的とした車中泊の場合にはクルマを止める場所に注意するべし。海辺の駐車場や道の駅、神社などの駐車場はキャンパーだけのものではなく、パブリックなスペースとして訪れる人たちの迷惑にならぬよう気を使うべし。
駐車スペースにキャンプ道具を広げることや、車中から初日の出が拝める絶好のビュースポットであっても駐車枠以外の場所にクルマを止めるのは御法度である。ほかの人の迷惑にならぬよう、節度を持って車中泊を楽しんでほしい。
注意点2)冬の車中泊は防寒対策が快適さを左右する
冬季の車中泊でエンジンを始動させたまま暖房を使用するのは厳禁だ。エンジン音がほかのキャンパーの迷惑になるのは当たり前だが、エンジンを掛けたままの車中泊では排気ガスが車内に侵入してしまい、一酸化炭素中毒になる可能性があるからだ。
同様に車中で燃焼系のストーブやランタンなどを使用するのも、危険を伴うので避けること。車中泊での防寒対策として車内の下限温度に対応するシュラフを用意し、事前に用意した湯たんぽやカイロなどを用意しておけば安心だ。
注意点3)冬の車中泊はエコノミー症候群に注意せよ
外気温が下がる冬の車中泊では、車外に出ることなく狭い車内で過ごす時間が長くなる。同じ姿勢のままでいると血流が悪くなり、血管のなかに血栓ができることで足の浮腫みや体の痛み、呼吸が苦しくなる「エコノミークラス症候群」を起こす可能性があるので注意するべし。
冬の車中泊では定期的に車外へと出て体を動かすことを忘れずに。また、換気をせずに車内に閉じこもっているのも危険な行為。換気を怠ると車内の二酸化炭素濃度が上がってしまい、頭痛や不調を起こす原因になる。冬の車中泊では寒いからといって窓を閉め切り、同じ姿勢で過ごし続けるのはリスクを伴う行為なのだ。