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地味だけど、ちょっぴり「魔改造」! スズキのマー坊に「CR-Xデルソル純正コーナーポール」を取り付けてみた

敬遠されがちな純正オプション「コーナーポール」だけど

 小柄なマー坊には無用の長物とも思える「コーナーポール」。というか、運転に自信のあるドライバーほど敬遠してしまうであろうオプションパーツのひとつが「コーナーポール」だったりします(たぶん)。運転上手でもない自分でさえ縁遠い存在のコーナーポールでしたが、20年ほど前に買った中古の「CR-X デルソルSiR」のフロントバンパー左隅に、しっかりと装備されていたのです。

 前オーナーが女性だったこともあってか、バンパーコーナーにはプロテクターラバーも貼ってありました。どちらもしばらくして外してしまったのですが、電動式のコーナーポールを実際に手に取って仕組みを調べたりしていると、このままお蔵入りさせるのが惜しい気もしてきます。

CR-Xデルソルのコーナーポールを分解

 少し電動式コーナーポールの中身を見てみましょう。アンテナを伸ばしたり縮めたりするのは、ネジ山の刻まれた樹脂製のロッドです。これをギヤの回転で移動させて伸縮させるのですが、ポールを出し終えたところでロッドエンドの端子が電極と触れ、先端の豆球が点灯する仕組み。ポールが伸び切ったり、収納し終えたときに、無理な力が加わらないようギヤを空転させるクラッチ機構も装備されています。 分解していると情が移ってしまいました。やっぱりこんな素敵なメカを利用しない手はありません。せっかく手元にあるのですから。「マー坊+コーナーポール」という組み合わせって、ちょっといいかもね……なんて軽いノリで工作を開始してしまいました。発光部を分解すると、ポール先端のグリーンのレンズの下に極小の豆ランプが組み込まれています。ホンダ車用のコーナーポールなので、このまま「スズキのマー坊」に付けるのはタブーですね。

DIY開始! 「ホンダ」マークを外しオリジナルに

 当時、LED球を使った電気工作が目新しかったこともあって、光源には抵抗とセット売りのグリーンのLED球にしました。レンズ部となるグリーンの樹脂パイプにタップでネジを切ります。330Ωの抵抗を3本、LED球の直径内に収まるような配置で直列に組んでハンダ付けします。

 小さいのでかなり繊細な作業になりますが、ショートさせないように注意します。ポールの先端のプラス電極に抵抗(アノード)の端子を、マイナス電極にカソード端子をハンダ付けします。グリーンの樹脂パイプを慎重にネジ込んだら、拡散反射用のボールベアリングで頭頂部を封印します。点灯させてみたら発光位置が先端すぎたので、このあともう少し下になるようにハンダ付けをやり直しました。

バンパーにどう固定するか?

 次にコーナーポールユニットを小さなバンパーの裏側にセットするのですが、収納するためのスペースがタテヨコ、奥行きともにギリギリです。バンパーを削りすぎて表に突き抜けないように注意しながらリューターを駆使して容積を確保しています。 仮組みしてみると表側の取り付けネジの部分に余白が多めにできてしまうので、ネジ山を数mm切り詰めて対処しています。バンパーの取り付け面の傾斜に合うように、塩ビパイプを斜めにカットしたスペーサーを作ります。ウインカー裏のベース部を利用してタイラップでしっかりと固定したら、配線をつなぎます。バンパーから出た部分にスペーサーを入れ、ポールを固定するメッキの丸ナットを締めると、裏側での乱闘が何事もなかったかのようにきれいに鎮座してくれました。

室内に操作スイッチを追加&完成

 室内のスイッチ設置作業に移ります。メータパネルの右下に後付け用のスイッチパネルが3カ所あるので、左と中央のパネルにφ12mmの穴を開けます。左側にポールを上げ下げするための逆転スイッチを付け、中央パネルにはLEDランプのON/OFFスイッチを付けました。

 バッテリーの配線をつなぎ、スイッチを入れると、小さな駆動音とともにポールが上昇して、伸び切るとグリーンのLEDが点灯します。この状態で点灯用のスイッチを切ればLEDを消灯できます。もう少しだけポールが高く伸びると申し分ないのですが、普通に着座した運転席からグリーンの発光部が目視できます。

 発光量も強すぎることもなく、自然な光り具合でいい感じです。「マー坊にコーナーポール」という逆転の発想っぽい、楽しいドレスアップができました。

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