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MTで楽しめた「シャコタン」SUV! まさに「羊の皮を被った狼」だった「フォレスターS/tB-STi」とは

かつてオンロードに特化したスポーツSUVが存在

 5代目にあたる現行型フォレスターは、220mmのロードクリアランスやX-MODEといった本格的なラフロード走行も可能なSUVとして人気を博している。SUVとして人気の高いモデルへと成長したフォレスターだが、じつは初代、2代目までは意外にもオンロード性能を重視したスポーツビークルとしての一面も持ち合わせていた。 なかでも初代SF型に設定されていたS/tb-STiは、スポーツ色の強いS/tbグレードをベースに、STiが足まわりなどをチューニングしたモデルだ。外装には専用のエアロパーツを纏い、BBS製16インチ鍛造ホイールや対向4POTキャリパーをはじめ、STiのロゴを配した専用シートなど専用装備も充実していた。 注目の専用サスペンションは240psのパワーをワインディングで思う存分発揮できるよう、ダンパー減衰力のアップやフロントリバウンドスプリングを強化。ベースモデルは最低地上高200mmとしていたが、30mmのローダウンで170mmとなっていた。

細かな改良が施されたS/tb STi II

 2000年5月に登場したS/tb STiだが、登場から約半年後の12月にS/tb STi IIが登場! エアロパーツなどはS/tb STiに準じたものだが、ルーフレールをローマウントタイプに変更するなど細かな改良が施されている。注目はBBS製鍛造ホイールが16インチから17インチへアップしていることだった。それに伴いタイヤサイズも215/60R16から225/45R17へサイズアップ。 さらに、センターデフ方式がアクティブトルクスプリット式からVTD-4WD方式へと変更されたことで、前後のトルク配分も60:40から45:55と後輪寄りのトルク配分となっている点も注目だった。ステアリングギア比も16.5:1へ変更されている。サスペンションのセッティングにも変更が加えられ、よりコーナリング性能を重視したSTi IIは見た目こそ大きな変化はないものの、乗り味はよりスポーティさを際立たせて進化していった。

マニュアルミッションを搭載したS/tb STi II タイプM

 STi IIが登場した翌2001年10月には、待望のMTを搭載した S/tb STi II タイプMが登場。最高出力を10ps向上させる専用スポーツECUや専用スポーツマフラー、アルミ製インタークーラーダクトやシリコン製エアダクトホースなど、エンジンまわりにも手が入った初代フォレスター最強モデルだ。 エクステリアもタイプM専用フロントバンパーが採用され、ホイールも従来のBBS製からレイズ製へと変わり、見た目もATモデルと差別化されていた。さらに同じく2001年10月に、ATモデルのS/tb STi IIもS/tb STi II リミテッドへ変更されたている。装備面ではホイールがタイプMと同じくレイズ製となったほか、パナソニック製の高機能オーディオが装備されるといった小規模の改良だ。 現行型ではアウトドアシーンが似合う本格派のSUVのフォレスターだが、初代ではこうしたオンロードに特化したスポーツモデルも存在していた。もちろん2代目にはカタログモデルのSTiバージョン、3代目、4代目にはSTIコンプリートカーのtSの設定がなされたことにより、スポーツSUV好きのハートをがっちりつかんでいた。現行モデルにもぜひSTI SPORTの設定を期待したい!

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