1974年フォルクスワーゲン・バス・ウェストファリア・キャンパー
キャンプの大ベテランである阿部さんは、クラシック・キャンピングカー界の横綱、フォルクスワーゲン・タイプ2、通称「バス」で参加。ドイツのキャンピングカー架装の老舗「ウェストファリア」社によるキャンパーだ。
「この1974年式から“ポップアップテント”の寝床がハンモック式から天板式になり、快適に眠れるのでベストです。同じ年式のキャンピングトレーラー“エリバ”も持ってますよ」
ランタンもビンテージ物「コールマン」や60年代フランスの「コンフォートランプ」、軍用バーナーなど用意して夜のアウトドア・バーを演出し、温かい食べ物を参加メンバーたちに提供してくれた。
1984年シトロエンCX
ここからはフランス車編になる。まずは極上の乗り心地で有名な「ハイドロニューマチック・システム」と未来的なデザインが特徴的な名車「シトロエンCX」だ。
オーナーの小安さんはほかにもっと古い「シトロエン・トラクシオン・アバン」や「オペル・カスケーダ」なども所有するクルマ趣味人だが、キャンプはまだ数回のビギナー。でも「ケシュア」のワンタッチテントを選ぶことで、ストレスなく設営できたようだ。
「このCXはディーゼルターボの5速MTなんです。“コールマン”のキッチンも折り畳んだ状態で、難なく積んでくることができました。
1993年ルノー4
実用的なフランス・クラシックカーの代表選手といえるのが、1961年から1994年まで生産されていた「ルノー4(キャトル)」。渡辺さんの「キャトル・サバーヌ」は1993年生産の最終ロットで、ボディサイドにブルーのラインとナンバー「78」が付いている。
「独身のときは“トライアンフTR4A”だけでしたが、結婚してから足グルマとしてこのキャトルを選びました。買ってすぐにスーパーマーケットに行きましたよ。あくまでも“普段使い”することがこだわりです」
テントは「MSR」製を愛用。同ブランドの最新型も買って今回のキャンプで初張りするつもりが、忘れてきてしまったとのこと……。
1983年ルノー4
同じく「ルノー4(キャトル)」で参加した多田さんご夫妻。かれこれ16年ほど前に不動車だったキャトルを買ってきていろいろイジって動くようにし、入手してから合計16万kmも走っているそうだ。使いこんだ道具ならではの雰囲気も好ましい。なお、ランタンスタンドはさりげなくビンテージ物の「パイルドライバー」。
「このキャトルでは初めてのキャンプです。昔、フォルクスワーゲン・タイプ2の“ウェストファリア”キャンパーをもっていたときにキャンプ道具は色々そろえていましたので、テントやチェアなどを今回のために用意しました」
1991年ルノー・エクスプレス
現在日本でのルノー人気を支えている「カングー」の先祖にあたるのが、1985年に登場した「ルノー・エクスプレス」。ハッチバック車の「シュペール5(サンク)」に四角いハコのような荷室を付けた「フルゴネット」だ。
畠山さんは「サンビーム・スティレット」というイギリスのスポーツカーも所有してヒストリックカー・レースで走っている一方、バイクのレースも楽しんでいて、バイクを積んで走るためにこのエクスプレスを購入。後席を取り外して荷室を拡大したため、アウトドア遊びにも大活躍してくれているのだった。購入してからバンパーをブラックでペイントして「ドレスダウン」しているのも、昨今の流行を先取りしている。
「わざわざヒストリックカーを選んでいる人たちは物にもこだわってる人が多いので面白いですね」
1974年フォルクスワーゲン・ビートル(入院中)
愛車のビートルが修理中のため、代車の軽自動車で参加した甲斐さん。「その分、ビンテージテントをふたつもってきました(笑)」
テントはともにレアなビンテージテントで「ウォーラス(Walrus)」と「モス(Moss)」。チェアは「バイヤー(Byer)」などなど、こだわりのアウトドア道具の数々を持参してくれた。これらも画像ギャラリーでどうぞ。