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「縦長キドニーグリル」が次世代BMWの証! 電気自動車の「iX」と「iX3」がついに日本上陸

iXは新時代のモビリティを表現する1台

 BMWは次世代電気自動車の「iX」と「iX3」を発表した。その日本初披露が11月4日、東京・渋谷ヒカリエで行われた。同モデルは同日より全国のBMW正規ディーラーで販売される。それでは車両の詳細をお伝えしていこう。

iX3

 プレミアム・ミドルクラスのX3をベースに電気自動車のiX3が新たにラインアップへ加わった。同モデルはフル充電にて460kmの走行が可能だ。 デザインは、ロゴやグリル周辺、リヤスポイラーの一部、スタート/ストップボタン、シフトノブ周囲などが青色とされ、通常のBMW X3とは異なるポイントだ。 動力性能は、最高出力286ps(210kW)、最大トルク400N・mを発揮する電気モーターを持ち、後輪で駆動する。リチウム・イオン電池容量は232Ahで、一充電での走行可能距離は460kmとなる。

 また、iX3には、最新の充電テクノロジーを採用。対応する急速充電器では最大80kW、普通充電の設備では最大9.6kWで充電が可能だ。80kWの急速充電を使用した場合、70分以内で約80%までの充電が完了。10分の急速充電では、約80kmの航続可能距離を伸ばすことができる。なお普通充電にて0から100%の状態までの充電時間は約8時間だ。

ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を搭載

 BMW iX3は安全性能にも抜かりはない。BMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入したハンズ・オフ機能(ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システム)が搭載されている。周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態にある限りにおいて、ステアリングから手を離して走行が可能となる。 また安全機能・運転支援システム「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」を標準装備している。

 具体的には、アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)およびレーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能を搭載する。 さらにパーキング・アシスタント(標準装備)には、車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶することで、同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバース・アシスト機能も採用されている。

 ほかにも、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能になるインテリジェント・パーソナル・アシスタントや、Alexaに話しかけるだけで天気予報やニュースの確認、音楽ストリーミングの再生、Amazon.co.jpでのショッピングもできるなど、対応するスマートホームデバイスの操作などが可能になる。アマゾンアレクサにも対応している点も見逃せない。

iX

 BMWが次世代を見据えて開発したフラッグシップモデルのiXが、いよいよ日本導入となった。グレードは、iX xDrive40と iX xDrive50の2種類が用意されている 。 大型のキドニーグリルが特徴的なiXは、BMWラインアップのなかでもっともスリムなヘッドライトのデザインを採用。リヤも同様に薄くシャープなテールレンズのデザインが一体感を表現している。エアロダイナミクスを追求したディフューザーや、リヤトレッドをワイドにすることで、存在感を表している。 インテリアは、BMWモデルとして初めて、メーター・パネルとコントロール・ディスプレイを一体化。湾曲した形状を持つカーブド・ディスプレイとすることで、操作性、視認性を高めている。 さらにインパネの多くのボタン類を廃止し、送風口をスリム化することで、運転席まわりはすっきりとしたものとなった。また、六角形のステアリングホイールを、BMWモデルとして初めて採用するなど、革新性も表現している。 シートはヘッドレスト一体型を採用。大人5名乗車でも、後席においてもゆったりとした室内空間を誇る。さらには、ファースト・クラス・パッケージをオプション装備することで、電動シートの調整スイッチ、スタート/ストップボタン、iDriveコントローラーなどはクリスタルになり、未来感溢れる演出となる。

10分の急速充電で約100kmもの航続可能距離を伸ばすことが可能

 動力スペックについても触れていこう。

 BMW iX xDrive40は、前輪に最高出力258ps(190kW)、最大トルク290N・mを発揮する電気モーターと、後輪に最高出力272ps(200kW)、最大トルク340N・mを発揮する電気モーターを持つ。システム・トータルでの最高出力は326ps(240kW)、最大トルクは630N・mを誇る。リチウム・イオン電池容量は232Ahであり、一充電走行距離は450km、交流電力量消費率は183Wh/kmとなっている。 BMW iX xDrive50は、前輪に最高出力258ps(190kW)、最大トルク365N・mを発揮する電気モーター、後輪に最高出力313ps(230kW)、最大トルク400N・mを発揮する電気モーターを持つ。システム・トータルの最高出力は523ps(385kW)、最大トルクは765N・mとなっている。リチウム・イオン電池容量は303Ahであり、一充電走行距離は650km、交流電力量消費率は190Wh/kmだという。

 充電に関していえば、対応する急速充電器では、最大150kWでの充電が可能。自宅や公共の普通充電の設備では最大11kWでの充電をすることができる。150kWの急速充電利用時は40分以内で、約80%までの充電が完了し、約500kmもの長距離走行を実現する。 10分の急速充電で、約100kmも航続可能距離を伸ばすこともできるという。EVが初めての人でも安心だ。また普通充電では一晩(約7時間)で0から100%の状態まで充電することが可能となっている。

4輪アダプティブ・エア・サスペンション

 BMW iX xDrive50に標準装備の4輪アダプティブ・エア・サスペンションは、前輪、後輪ともに、アダプティブ・エア・サスペンションを採用。走行状態に合わせ、つねに最良の車両地上高を保ち、乗り心地、敏捷性、安定性といったったさまざまな側面にメリットをもたらしてくれる。

インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング

 前後輪統合制御ステアリング・システムであるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリング(BMW iX xDrive50に標準装備)は、走行状況に応じて、後輪を積極的に操舵させることで、街なかでの取り回しやスポーティ走行性能を高めている。

 同時に旋回時の安定性が高まることにより、後席の乗り心地も向上させている。街なかでの駐車や取り回しなど、低速域においては、後輪を最大3.2°逆位相(前輪と逆方向)に操舵することで、車両の回頭性を高め、狭いスペースへの駐車や細い道でのUターンなどが、スムースとなる。  安全機能運転支援システムは、iX3同様にアクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクション、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、前車接近警告機能、後車衝突警告機能、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能が標準装備。

 こちらもiX3同様にインテリジェント・パーソナル・アシスタントや、アマゾンアレクサにも対応している。

 発表会には、BMWジャパン代表取締役社長のクリスチャン・ヴィードマンが来場し「BMWの新しいテクノロジーフラッグシップモデルのiXは新時代のモビリティを表現する1台」と述べた。

 また「iXは、100%再生可能なエネルギーを使用して生産され、インテリア全体に天然素材やリサイクル素材を使用し、サプライヤーチェーンの全段階で社会的責任を果たしライフサイクルの全てにおいてCO2削減にも貢献している」とも話していた。

 価格はiX3が699万円から862万円、iXは981万円から1160万円となっている。

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