300台ものアルファロメオが富士スピードウェイに集結!
去る10月には、もうひとつ気になるイベントが開催された。10月10日に富士スピードウェイ Cパドックを会場として実施されたのが「La Storia Speciale 2021」だ。こちらもアルファロメオのワンメイクイベントであった。
主催は、アルファロメオ友の会 LSS 実行委員会。アルファロメオ友の会とは、アルファロメオが創立100周年を迎えた2010年10月にスタートしたフェイスブック・グループだ。同フェイスブック・グループは、新旧すべてのアルファロメオ車オーナーおよび愛好家を対象としている。
昨年、アルファロメオが創立110周年を迎え、アルファロメオ友の会が発足10年となったことを記念し、全国規模での初イベントとなる「La Storia Speciale」を愛知県の幸田サーキット yrp 桐山にて開催。
2回目となる今回も、自身もアルファロメオに乗る有志たちによるボランティア運営で実施された。募集台数300台規模で開催し、早くもアルファロメオに関係する各社が協賛として名を連ねるという大規模ミーティングへと発展した。
ちなみに、富士スピードウェイでの今回のイベントも政府や自治体のガイドラインに則り、新型コロナウイルス感染防止対策がさまざまなシーンで施された。また、参加者全員に入場ゲートでの検温・体調管理シートの提出、手洗い・消毒を徹底するなど、理解と協力のもとで開催されたことを記しておく。
筆者も自身のアルファロメオ GT1600ジュニアでお邪魔してきたが、750/101系ジュリエッタ、105/115系ジュリア&ジュニア、アルフェッタといった旧車勢は少数派。155、156、159、146、147、ミト、ジュリエッタ(第三世代)、916型スパイダー/GTV、新しいジュリア、ステルヴィオ、4Cといった新世代のモデルがたくさん集まっていた。
具体的な数字で説明すると、全部で278台が集結。特別招待車両などを含めると、300台近いアルファロメオが一堂に会した。 少数派となった旧車勢では750/101系ジュリエッタが最大勢力で、今年の5月に発足したジュリエッタ・スパイダー・クラブ・オブ・ジャパン(GSCJ)のメンバーがRiavvia Alfa Romeo 2021のときと同じように大挙して参加していた。GSCJは現在20名弱が在籍しており、ジュリエッタをいいコンディションで保つことに努めているカッコイイ大人の集まり。ツーリング、プチミーティング、情報交換をするなど緩く活動中だ。
105/115系ジュリア&ジュニアでは、生粋の自動車趣味人としてヒストリックカーラリーを楽しんでいることで知られる遊佐勇人さん(シムカやロータス・エランなども愛用)が、1966年式アルファロメオ・ジュリア スプリントGTVで参加。
アルフェッタのほうではTokyo Bayside Classic Cupという名のヒストリックカーレースに参戦している嶺井克文さんが、愛機の1975年式アルファロメオ・アルフェッタGT 1.8でイベントを楽しんでいた。
新しいモデルのなかでとくに印象的だったのは、現行ジュリアと4Cの多さ。精悍なスポーティセダンと、アルファロメオが長い歴史のなかで培ってきた、軽量設計思想を最先端の技術を駆使して具現化したピュア・ライトウェイト・スポーツカーがずらっと並んでパレードランを愉しんでいる光景は壮観のひと言だった。
アルファロメオは“すべては勝利のために”という気高き精神を根幹として、グランプリを戦っていた時代は言うにおよばず、戦後、量産メーカーに転身したあとも、スポーティなブランドイメージを一貫して守り通してきた。
そして、そのような崇高なるヒストリーをバックグラウンドとしているアルファロメオは、いつの時代にもドライバーを高揚させてきたのだ。そのような出自も含めて愉しめるLa Storia Specialeも、Riavvia Alfa Romeoと同じように今後も継続開催されていくだろう。