「超」はスーパーチャージャーにまで
2012年9月には、初代iQ GRMNをさらに過激にした「iQ GRMN Superchager」が発売された。ウェブ限定先着100名の商談申し込みが実施され、GRMNオーナー専用のSNSが開設されるなど、車両開発者とオーナーが情報交換できる場も設けられたのもトピックだった。
iQ GRMN Superchagerに話を戻すと、この2代目モデルではスーパーチャージャーによりエンジン出力が90kW(122ps)/5200rpmまで高められ、174N・m(17.7kg-m)/4800rpmの最大トルクを発生させるなど、初代モデルからは大幅に動力性能が高められることになった。
その理由は、『見る者・乗る者をトリコにする、マイクロレーサー』をコンセプトに、サーキットを駆け抜けるパフォーマンスにさらなる磨きをかけ、初代モデル同様に、いや、それ以上の走る歓びを享受することができるように、ということであった。
軽量化されたボディには、過給器の装備でパワー&トルクアップされたエンジン、そして専用チューニングのサスペンションやクロスレシオ化された6速MTを搭載。さらに専用の前後バンパーやリヤスポイラーをはじめ、尖りすぎない程良い塩梅のブリスターフェンダーで武装されて、ワイド&ローのスタイリングはiQのアイコニックなスタイリングとは一線を画す、GRMNの名に相応しいものとなっていた。加えて、運転席と助手席には専用スポーツシートやメーターまでもが備わるなど、オーナーの所有欲をくすぐるモデルとしてさらに進化している。
現存中古車を探れば
初代、2代目モデルともに限定100台のGRMNモデルとあってさぞかし中古車価格は高騰しているんだろうと思ったら、中古車検索サイトでチェックすると2台のみが検索に引っかかった。
初代のNAモデルは約160万円(走行4万9000km)程度とお得感たっぷりだったが、2代目のスーパーチャージャーは驚きの690万円也! iQをベースにアストンマーティンが企画・製造した「シグネット」とほぼ同じプライスタグが付けられていることからも、その希少性はもちろん、ハイパフォーマンスな仕立てもまた改めて評価すべきクルマであると言えるだろう。