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旧い「ガイシャ」も維持が困難に! 補修部品の価格高騰が止まらない「切実な理由」

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: ポルシェAG/ダイムラーAG

リーマンショック後は欧米でも黄色信号点灯か……

 ただし、最近になって状況が変わってきてはいる。まず大きなきっかけだったのが、2008年のリーマンショックだ。ここで一気に純正部品、サードパーティ製が減った。これは欧米のメーカーでのことだが、日本でも同様で日産は古いパーツも比較的供給していたが、かなり生産中止になってしまった。

 さらに海外のサードパーティ製の部品、たとえば金属部品ではバリが出ていたり、ゴム製品は劣化が早いなど、極端に質が悪くなった。なかにはないよりはマシを通り越して、なくてもいいと思ってしまうぐらいの部品もあったりするほどだ。

 そして、在庫があっても価格が高騰している。とくにメーカー純正部品は1年に数回価格を改訂するのが通例だが、その度に目に見えて上昇。なかには3年間で3倍ぐらいになっている部品もあるほど。ここまでくると、あるだけでもありがたいか、あっても買えないか、微妙な感じというのが正直なところだ。

メルセデスのレストア風景2

 今後はさらに世界的な流れとなっているEV化が、さすがの欧米メーカーにも影響を与えるという意見が多く聞かれるようになってきた。たしかに「ガソリン車は廃止してすべてEVにします」というなかで、どれだけガソリン車、それも古いモデルの部品を作ってくれるかは微妙だろう。

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  • 海外のレストア風景
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