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ヨンクだけど「ロータス」「イルムシャー」の設定も! カタログで振り返る「いすゞビッグホーン」

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

2代目はより乗用車の快適性を確保したクルマになった

 2代目は1991年12月に登場、そこから初代、そしていすゞ車らしく長く2002年まで生産が続いた。この2代目は全車を全幅1745mmの3ナンバーボディとし、初代に対しよりハイグレードで、より乗用車の快適性を確保したクルマとして生まれ変わった。全体のスタイリングは初代の直線基調から“カドR”を持たせおおらかなボディ面とし、日本初という平滑性と耐チッピング性に優れたウレタン樹脂系中塗り塗料を採用するなどしている。フロントガラスには曲面合わせガラスを採用した。いすゞビッグホーン

 ボディタイプには、ホイールベースが2760mmのロングと、同・2330mmのショートを設定。リヤドアは初代同様に非対称デザインが採用された。またルーフ一体型エアディフレクター、ボディ埋め込み式のドリップモール、ビルトインタイプのリヤドアヒンジなど、近代的なディテールも採り入れている。

エンジンは2種類を用意

 メカニズムはクロスメンバーを7本としたフルフレーム構造をベースに、フロントにトーションバー式ダブルウイッシュボーン、リヤにはユニークはセンター4リンク式を採用。スタビライザークラッチも設定したほか、全車に4輪ベンチレーテッドディスクブレーキを搭載している。エンジンには、クラス初の24バルブDOHCで200ps/27.0kg-mの性能を発揮する3.2LのV6と、3.1Lの4気筒ディーゼル(インタークーラー付きターボ)を設定。いすゞビッグホーン

 それと2代目では、標準仕様のベーシックに加え、当初からハンドリング・バイ・ロータス、イルムシャー(同・RS)が用意され、幅広いニーズにも応えていた。いすゞビッグホーン

 今回、この記事のために当時のカタログに目を通していたところ、そのなかに1994年3月3日付けの新聞の全面広告が挟み込んであった。それはビッグホーンの、1994パリ〜ダカール〜パリラリー・マラソンクラス(市販車無改造)優勝を紹介するものだった。

 プライベーターのチームアオヤギによるこの快挙は、ビッグホーンの持つ信頼性、耐久性を当然のことながら広くアピールすることとなったのだった。折りしも同じ紙面にはいすゞ車の広告が載っているが、そのスペースにはビッグホーンのほかにミューの写真が小さくあるものの、そのほかの乗用車はアスカ(ホンダ・アコードのOEM車)、ジェミニ(同・ドマーニのOEM車)といった状況。この2代目ビッグホーンは、いすゞにとって最後期の代表作だった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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