日本ではまだまだSUVブームに陰りなし!
日本国内でも今はアウトドアブームが後押しし、SUVが大人気だ。そのラインアップは各車ともに豊富だが(トヨタに至っては10車種も!!)、じつは国産自動車メーカーの海外専用車のなかにも、日本での発売を切望したい車種がある。
まずは、海外専売のSUVを調べてみると、ホンダBR-V(インドネシアホンダ)、日産キャシュカイ(欧州/日本名デュアリス)、パスファインダー(米国2021/6~/ルーツはテラノ)、テラ(アセアン、中国)、インフィニティQX55(米国)、マツダCX-4(中国専売)、スバル・アセント(米国)、三菱パジェロスポーツ(インドネシア)などがある。
ここでは、日本の路上でも大きすぎず扱いやすい、アウトドアにも似合うモデルをピックアップしてみた。いずれも現時点では日本国内への導入予定はないが、なんとなれば、並行輸入をという手もあったりする。
ホンダBR-V(東南アジア向け)
ホンダBR-Vはインドネシアでデビューしたクロスオーバーモデルであり、現在はその2代目。ボディサイズは全長4490×全幅1780×全高1685mmと、日本でもジャストなサイズ感を持つ。
パッケージは3列シートで、4気筒1.5Lエンジンを搭載。CVTのほかMTも用意されているという。エクステリアデザインは、ややずんぐりとしたもので、リヤドアの波打ったウエストラインが特徴的だが、価格は抑えめとはいえ、日本人の趣向に合うかはちょっと疑問ではある。
日産キャシュカイ(欧州向け)
日産キャシュカイは、かつて日本でも売られていたデュアリスの欧州仕様の名称。3代目となる最新モデルは2021年8月に発売された。その人気、受注は日産の予想を上まわるほどで、もちろんe-POWERモデルもラインアップ。
プラットフォームはエクストレイルとの共用で、ボディサイズは全長4425×全幅1838×全高1635mm。ホイールベース2666mmと、日本でもかなり扱いやすいサイズとなる。Vモーショングリルなど、最新の日産テイストに溢れた魅力的なクロスオーバーモデルだが、日本ではキックスと被るため、導入はないと予想する。
マツダCX-4(中国向け)
中国専売のマツダのCX-4も、いいサイズ感を持つクロスオーバーモデルだ。車格的にはCX-3とCX-5の中間で、クーペのようなルーフライン、スカイアクティブ-Gの2L、2.5Lガソリンエンジン+6速AT&6速MTの搭載のみという特徴を持つ(スカイアクティブ-Dはなし)。
中国での競争力あるリーズナブルな価格設定も魅力的で、なんと言っても全高が1531mmと、立体駐車場の入庫が容易な点もポイント。もっとも、同じようなコンセプト、エクステリアデザインで、よりジャストサイズなCX-30が日本にはあるため、導入はないだろう。
三菱パジェロスポーツ(東南アジア向け)
最後に紹介するのは、三菱パジェロスポーツだ。国内向けにはすでにないパジェロブランドだが、海外では依然、人気の本格ミッドサイズSUV。日本ではかつてチャレンジャーの名前で販売されていたモデルであり、おもにアジアで販売が継続されている。
2021年2月にはインドネシアで新型が発売され、パユーユニットは2.4Lディーゼルターボ+8速AT。2WDと4WDがあり、4WDはスーパーセレクト4WD-IIが採用され、オフロードモードも完備する。インドネシアの道路環境に合わせた仕様となっているようだ。
3列シートを備えるボディサイズは全長4825×全幅1815×全高1835mm、ホイールベース2800mm。全長はやや長めだが、車幅は日本でも扱いやすいサイズだ。日本のパジェロファンのために、少数でもいいから導入してほしいもので、アウトドアに似合うことは間違いない。
ただ、今は電動車のアウトランダーとエクリプス クロスのPHEVが国内の主役であるため、ディーゼルエンジンのみのパジェロスポーツの導入は、極めて現実的ではないだろう……。決定的なのは、顔つきの迫力や先進性など、もはや弟分のはずのアウトランダーのほうが上だから、ヒエラルキー的にもパジェロスポーツを日本で展開することは難しいと思える。