理想は下地作りも徹底して新車のようにきちんと塗ること
見えないところまでこだわるなら、全塗装のフルコースとして、エンジン脱着、シートとカーペットは外して塗るというのもある。予算的には100万円を軽く超えるため、なかなか手が出しにくいレベルだ。ただし、エンジンをオーバーホールするついでに行えば、予算や手間の面でも軽くはできるし、あとはそのクルマに対する愛情がどれぐらいあるかだろう。
もっと上のレベルとしては、元の塗装を剥離して下地から作り直すした上で、塗装するというレストア的なものもある。中古車のアピールポイントに、総剥離全塗装などと表記されていることも。一見するととてもいいように思えるが、これには賛否両論あって、古い部分は全部取り除いたほうがいいという賛成意見に対して、問題のないオリジナルの塗装をわざわざ剥がし、鉄板を空気に触れさせるのはよくないという反対意見があったりする。
以上、いくつかのレベルを紹介したが、現実的には外せるものは外して、元色と同じ色で塗ってもらうことだろうか。ドアの開口部も少し高くなる程度なら、塗ってもらえれば不満もない。
費用や手間がかかったりするのはデメリットとはいえ、新車でもない古い年式のクルマでヤレた塗装のまま乗り続けているのは、見た目的にも精神衛生上もよろしくない。それだけに、やってしまえば新車のようにピカピカになって帰ってくるという大きなメリットもある。どうも最近、見た目がパリッとしないなと思うなら、全塗装を考えてみるのもいいのではないだろうか。