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バブルの申し子「初代シーマ」! 伊藤かずえもゾッコンの「色褪せない魅力」とは

投稿日:

TEXT: 佐藤幹郎  PHOTO: 日産自動車/Auto Messe Web

革新的だったパワーユニットや足まわりを投入

 エンジンはVG30DEが最高出力200ps/6000rpm、最大トルク26.5kg-m/4400rpmを、ターボのVG30DETが255ps/6000rpm、35.0kg-m/3200rpmと、当時国産最強の性能を発揮。シーマではないセドリック&グロリアのVG20DETが最終仕様でも210ps、27.0kg-mであった。シーマは優れた動力性能を誇り、3ナンバーで充実装備の高級で高品質ながら走りもしっかりと凄いと、デビュー直後からすでにヒットしない理由が見当たらないほどの内容を持っていた。

VG30DETエンジン

 そして人気の理由は走り、当時のサスペンションセッティングも関係あったと思う。シーマが採用した後輪のセミトレーリングアームのセッティングは多くのモデルに採用されていた。だが、パテントは開発したBMWが持っており、手っ取り早く四輪独立懸架を名乗りたいモデルは独自の方法で開発。日産が選んだセミトレーリングアームは発進時、ブレーキを踏んだ状態でATをDレンジにシフトするとググっと、リヤがぐっと沈む姿勢となる。

後部を沈ませて加速するシーマ

 筆者は個人的に逆クラウチングスタートと呼んでいるが、なんともこれがカッコいい。ドライバーはもちろん、外から見ていてもシーマの発進姿勢は美しかった。3ナンバー専用の豪華なモデルであるにも関わらず、アスリートのような運動性能を周囲に予感させた。

 初代シーマは、日本の新時代を感じさせる、時代を切り開くドライバー優先の高級車だ。発売当初から売れに売れて、販売台数は13万台に上るという。

日産が伊藤かずえさんの愛車をレストアすると発表し話題に

 女優の伊藤かずえさんの愛車のレストアが話題となっているが、初代シーマはセドリックやグロリアの名が過ぎ去っても話題となる。そこで現在も販売されているシーマを思い返すと、逆に後席に乗ると何とも言えない緩さが心地よい。現行シーマの良さは後席にあり、後席の快適性は素晴らしい。

 運転席に座っていても、不満に感じることは少ないと思う。だが、オーナードライバーとしての初代シーマを存分に味わっている方は、現在のシーマでは満足できないのか、それも理由のひとつで販売台数を伸ばせないのだろう。

初代シーマのイメージカット

 筆者の見立てが間違いで、初代シーマが後席重視だったから売れたのであれば仕方がない。だが、税制面をうまく使って時代に乗ったのかもしれないものの、シーマが欲しいと思わせるだけの魅力が詰まっていたと思う。時代を読んでヒットしたわけだが、見た目も作りも満足感もオーナーを満たしたはずだ。

■日産・セドリック&グロリア・シーマ タイプ2リミテッド
全長×全幅×全高:4890×1770×1380mm
ホイールベース:2735mm
トレッド(前/後):1500mm/1520mm
車両重量:1640kg
乗車定員:5名
最小回転半径:5.5m
室内寸法:長×幅×高=1950×1460×1150mm
エンジン:VG30DET型 DOHC V型6気筒24バルブ・ターボ
総排気量:2960cc
最高出力:255ps/6000rpm
最大トルク:35.0kg-m/3200rpm
トランスミッション:4速AT
タイヤサイズ(前後):205/65R15
ブレーキ(前後):ベンチレーテッドディスク
サスペンション(前/後):ストラット式/セミトレーリングアーム式

12
  • 初代シーマのイメージカット
  • 後部を沈ませて加速するシーマ
  • 初代シーマのフロントマスク正面
  • 直線基調のボディデザイン
  • VG30DETエンジン
  • シーマのフロントスタイリング
  • 初代シーマのリヤビュー
  • 初代シーマのインパネ
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