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パラリンピック・ブラジル代表の愛車は「ビートル」! 手だけで3ペダルMTを操る「福祉旧車」ライフの衝撃

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TEXT: Auto Messe Web編集部 竹内耕太  PHOTO: Andrey Muniz de Castro

クラシックカーの雰囲気に合わせて旧式の運転補助装置をチョイス

 2017年に購入したビートルに取り付けられた運転補助装置は、アクセル、ブレーキ、クラッチの3系統をレバー1本で操作する仕組み。手元のグリップをバイクのようにひねることで加速し、レバーを前に押すとブレーキ、レバーを下げるとギヤボックスに直結したクラッチケーブルが作動する。

アンドレイさんが選んだ旧式の運転補助装置

「この運転補助装置は“AFE Mutant”という古いモデルで、MT車用に作られています。ブラジルではAT車は高級車にしかなく高価なものでしたから、MT用の運転補助装置が普及しているんです。もっと現代的で自動化された運転補助装置もありますが、私は、古くて手動の、ビートルの時代と雰囲気にマッチしたこの運転補助装置を選びました」

グリップを回してアクセル、レバーを押してブレーキ、下に下げるとクラッチ

 アンドレイさんは20年以上も運転補助装置つきのクルマに乗ってきたこともあり、このビートルの運転は数時間の練習で慣れてしまったという。

 なお、ブラジルではこの種の改造にあたって、交通当局と「インメトロ(INMETRO=改造車の安全性をチェックする機関)」の検査をパスする必要があるそうだ。

運転補助装置つきビートルでスムースにドライブできる

街のドライブからカスタムまでカーライフを満喫

「ビートルで街のなかや郊外をドライブするのが楽しいですし、フォルクスワーゲンのミーティングやイベントにも参加しています」というアンドレイさん。

 白いビートルは購入時から少しずつ手を加えて、内装をリフレッシュしシート生地も新調。車高もローダウンしている。それらのカスタムも、可能な作業はすべて自分で行っている。

 また、同じくフォルクスワーゲンながら新しい世代の「ジェッタ・ヴァリアント」も所有して、こちらは19インチのBBSホイールを履かせてエアサスを入れてと、より過激なカスタムを楽しんでいるのだった。

「パラアスリート」といっても体の物理的な条件が少し異なるだけで、基本は「普通」のクルマ好き。彼らがカーライフを楽しむことをサポートする技術や環境は、確実に進化してきている。

 夏のパラリンピックではお会いすることができず、今回はSNSのメッセンジャー経由でインタビューした次第だが、また全世界が自由に行き来できるようになり、アンドレイさんと直接お会いできる日を楽しみにしたい。

フォルクスワーゲン・ジェッタ・バリアントも所有しカスタムしている

 なおアンドレイさんがビートルでドライブしている様子はYouTubeに動画がアップされているので、そちらで彼のスムースな動作をぜひご覧いただきたい。

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  • フォルクスワーゲン・ビートルを運転するアンドレイさん
  • アンドレイさんは車いすユーザーのアーチェリー競技でブラジル代表
  • 「東京2020パラリンピック」にもブラジル代表として来日した
  • 2017年に購入した1968年式ビートル
  • アンドレイさんが選んだ旧式の運転補助装置
  • グリップを回してアクセル、レバーを押してブレーキ、下に下げるとクラッチ
  • 運転補助装置つきビートルでスムースにドライブできる
  • フォルクスワーゲン・ジェッタ・バリアントも所有しカスタムしている
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