クルマ好きならこだわりたい工具
クルマ好きのなかでもいろいろなタイプというか、カテゴリーがあって、DIY派というのもけっこういるのではないだろうか? DIYをするときに欠かせないのが工具で、ボルト&ナット、プラス&マイナスネジを緩めたり、締めたりするのは基本中の基本だ。
プロは当然のことながら、DIYにしても正しい工具を正しく使うということは大切で、合うのがないけどこれでなんとかしようと考えると、失敗する確率は高い。基本的なものであればセットでもいいが、こだわり出すと深いのが工具の世界。今回は意外に知らない回し系工具のポイントを紹介しよう。
ドライバーにもサイズがある
プラスの場合は小さい方から1番から4番まであって、軸径と軸の長さによって決まる(規格外の長さもあり)。マイナスも同様かと思いきや、先端部の幅と軸の長さで示す。6mm×100mmのように、表示はプラスとまったく異なる。もちろんどちらも溝にピッタリと合うものを選ばないと、舐める可能性が高まるので要注意だ。
叩けるドライバーがある
ハンマーは別として、工具を叩いたり、叩くのはご法度。しかし、お尻を叩いてもいいドライバーがある。それが貫通ドライバーで、その名の通り軸が握りのお尻までつながっているので叩いてもかまわない。錆びたネジの溝に先端をできるだけしっかりと入れたいときや、パイプなどの内部にはまったパーツを叩き出すことにも使ったりする。
さらに叩けるドライバーがある
ブラスにしてもマイナスにしても、ネジは力をかけづらいのは事実。固着していてなめてしまいそうなときに使うのが、ショックドライバーという工具だ。お尻まで軸が貫通しているだけでなく、叩いた瞬間に軸が自然に回転してネジを緩める。お尻を叩くので、先端が溝から外れる可能性も低くなる。ただ、けっこう勢いよく叩くので、最終手段的に使ったり、場所を選ぶ工具だ。
ソケットレンチのサイズの不思議
柄が1本あればあとは先端のコマを交換するだけで、いろいろなサイズのボルト&ナットに合わせられるのがソケットレンチのメリット。あると便利な工具だ。もちろん規格がいろいろとあって、まずはソケットとハンドルの差込角から見ていくと、一番使うのが3/8で、その次により力がかけられる1/2となる。
これはインチ表示で、インチは約25mmなので前者は9.5mm(sqとも言う)、後者は12.7mmとなる。インチ表示なのは1920年に今でもある工具メーカー・スナップオンによってアメリカで発明されたものだから。コマのサイズについては必要性の問題からインチもあるし、ミリもある。このふたつのサイズ以外にもクルマでは1/4インチ、つまり6.35mmも使われ、狭いところでの作業に重宝する。
ソケットには2種類ある
ミリとインチは別として、形状にはふたつの種類がある。それが当たり面の6角と12角。ボルトやナットの頭は6角が一般的なので、そこにピッタリとハマるのは当然6角。その倍となるのが12角で、こちらのほうがスムースにかけられるのでいいように思えるが、ボルト&ナットの角に当たる面積が少ないのでなめやすく、6角は面で当たるのでなめにくい。いい悪いではなく、作業性や回すもの、腐食具合などで使い分けられるとベストだ。
今急増中のトルクスには注意
ナットやボルトは外側から工具がかかって、それで緩める。逆に内側にかけるものもあって、六角ネジはお馴染みだろう。メリットは力がしっかりとかけられたり、いたずら防止などがある。さらに6角ではなくて星型になっているのがトルクスで、ピッタリと合う専用工具がないと緩めたり、締められない。そのため、いたずら防止力が高められている。