秋の那須~日光でのんびり過ごしながらドライブ
2日目も心地よいドライブを楽しみながら、ときには駐車場に愛車を停めて観光名所を散策したり、自然観察をしたりと、クルマだけではなくさまざまな視点から、美しい日本を再発見させてくれるツアーである。
ホテルでゆったりとした時間を過ごすのもよし、オプション設定されたアートの森を散策して楽しむのもエントラントの自由だ。
そして、歴史の再発見の旅は続く……。立ち寄ったのは、ドイツ大使を務め終えてから那須に移り住んだ青木周蔵と妻エリザベートが、娘ハナと過ごした「旧青木家那須別邸」だ。
1953年製「ベントレー・ラ・サルト」や1994年製「ミニ・モーク」、さらに最新フェラーリまで、多彩なクルマたちが連なってドライブ。いろは坂ではワインディングを堪能した。
2日目の目的地、「中禅寺金谷ホテル」に到着した一行は、まずは中禅寺湖畔ボートハウスへ。こちらもデロンギからはバリスタによるコーヒーの提供があり、ボランジェのソムリエからはシャンパンが振舞われ、エントラントは日没を眺めつつアペリティフからのディナーを楽しんだ。
ツアーの締めはヴィンテージカーの「聖地」訪問
最終日の朝、中禅寺金谷ホテルのエントラントには1949年製「ベントレー・マークVI DHCアボット」をはじめ名車たちが整列。その後、戦場ヶ原を抜けて竜頭の滝や英国大使館、そしてイタリア大使館や中禅寺湖畔を散策し、遊覧船でのショートクルーズと続いた。
ザ・リッツ・カールトン日光でのランチにて、大人の旅はひとまず終了したが、オプションで用意された見学ツアーでは、わが国でのヴィンテージカー趣味の世界では伝説的な工房「ブガティーク」に。
さらに日光杉並木、若竹の杜を経て、大谷資料館では採掘場に愛車で入場しての撮影など、夕刻までたっぷりと楽しめた。
新旧問わず魅力的なクルマの参加者をご紹介
1995年製のポルシェ964スピードスターでポルシェ仲間の友人と参加したという井上さん。パレスホテルに集まった参加車両に圧倒され、ちょっと場違いな場所に来てしまったかもと感じたというが、すぐにエントラント同士、皆クルマが大好きな人たちだと意気投合、3日間の楽しい時間を過ごせたという。
以前から夫婦でクラシックカー・ラリーを楽しんでいたというSさんは、流麗なボディが美しい2007年製の「ベントレー・アズール」で参加。奥さまは久々にコマ図と格闘したそうだが、今回のツアーはチェックポイントもないのでゆっくりと楽しめたそうだ。宿泊先のホスピタリティも含めて、素晴らしいツアーだったと大満足のご様子。
イエローランプも鮮やかな「ベントレー・3L」は今回もっとも旧い1926年製で、オーナーは平野さんご夫妻。学生時代より体育会系自動車部でならした平野さんは、さまざまなモータースポーツを楽しんできた。そんな平野さんは、「ラリーと違いCO、PCのない、のんびりしたツアーは日数もちょうど良い感じ。次回もぜひとも参加したいです」と楽しまれたようだ。
イギリスのカーブランド「アルヴィス(ALVIS)」の日本総代理店代表・竹内さんは、自らの愛車である1964年製「TE21パークウォード」で参加。「今回のツアーは競技と違い、ゆっくりと紅葉を楽しむことができ、コース設定も素晴らしく楽しめました。コロナ渦での制限も多かったと思いますが、参加者との交流を深めるゲームや、エントリー車両の説明などがあると、さらに面白くなりそうです。さらなる発展を期待しています。エントラント、運営スタッフ、すべての皆さまに感謝です」とコメントを寄せてくれた。また、アルヴィスのスタッフも「コンティニュエーションモデル」の「アルヴィス4.3Lバンデンプラ・ツアラー」で参加した。
これまでも、ヒストリックカー・ラリーなど、競技を目的とした愛車で各地を巡るクルマ遊びはあったが、今回「グランド・ツアー・ムスビ・ジャパン2021」が先駆けた愛車でのツアーは、これからの新しいクルマ遊びの定番となる予感がする。
【詳しくはコチラ】