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20年所有して修理代はいくら掛かった? オーナーが語る「初代ロードスター」維持費のリアル

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TEXT: 佐藤幹郎  PHOTO: 佐藤幹郎/Auto Messe Web編集部

国産車でも20年を超えてくると一気に出費がかさむことも

 クルマの維持費といえば輸入車が高いイメージですが、日本車でも長く保有しようとすると結構な金額が必要になります。10万kmを超えて新車から20年を超えてくると、今度はブレーキ関連やクラッチなどのオーバーホールや交換が必須です。

 以前、車検費用を支払ってから入庫後にサービス担当者から「あと50万円ください」といわれたこともありました。車検を通すにはブレーキ関連のオーバーホールが必要とのことで「まぁ仕方がない」と……。

 そうなると信頼して任せしているのだから「お任せしますのでできるだけ安く、うまくやってください!」とお願いするしかありません。多少の値引きもあったので、担当者がいうほどの価格とはなりませんでしたが、おそらく多くの方が「車検でこんなにお金がかかるの……」という金額にはなりました。初代ロードスター(レストアプラン)

 それ以外でも、ちょくちょくお金がかかります。例えば直近の点検では「一流メーカーのエンジンオイルが格安キャンペーンをやっている」というので上質なオイルに交換。またシートベルトバックルの装着警告音(シートベルトが未装着だとブザーが鳴る機能)が不安定とのことで、それだけで約1万円追加です。

 教訓としては経年劣化にともないかかる費用はかさんでくるので、点検や車検では予算に余裕を持つことが重要かもしれません。ちなみに次回の点検時に「おそらくダンパー交換と走行距離を鑑みてエンジンのガスケット交換も考えておいてほしい」とすでに予告されています。

 次回までに金策をしなければなりませんが、長年付き合いのあるディーラーなので豊富な知識から次回の提案があるのは正直助かります。これについては近所に信頼できるショップがあるよ、という方でしたら社外品を含めて価格を抑えることができると思うので、情報は集めておくと良いと思います。

臨機応変にディーラーを活用することでも出費が抑えられる

 逆に、意外とディーラーでも助かるということもあります。1年ほど前ですがクルマのキー(当然物理の鍵ですが)の金属部分に小さな亀裂が入ってしまいましたが無事購入することになりました。もちろんユーノスのエンブレム付きの新品純正キーです。初代ロードスター(純正キー) またボンネットのマスコットが半分飛んでいってしまったので、ネットオークションなどで探したのですが意外と高い……。ダメ元でディーラーに問い合わせて値段を聞いたら、ネットオークションよりもリーズナブル。キー自体も1万円以下でしたし、マスコットも部品代だけなので値引きもあって6000円程度。中古車を購入したのでディーラーに行きにくいと思っている方もいるかと思いますが、ロードスターは復刻パーツも多々あるので、ディーラーを積極的に活用してみることをオススメします。初代ロードスター(エンブレム) もちろん相談するだけならタダだなので、何か気になることがあったら一度ディーラーに行ってみるのも良いと思います。

マツダでは2017年から初代ロードスターのレストサービスを開始

 ロードスター乗りの方ならご存じだと思いますが、マツダは2017年12月にユーノス・ロードスターのレストアプランを発表して、現在も復刻パーツを販売しています。筆者も取材させていただきましたが、現オーナーとしては感動モノでした。残念ながら「10年前にやってくれれば!」と思う気持ちもありましたが、レストアプランは254万7000円〜ですので、決してリーズナブルとはいえません。初代ロードスター レストアプラン ただ高価には違いないですが、ほぼ新車の状態に戻ることを考えるとすでに多くのオーナーさんたちから、救済を求める声が多数届いているそうです。筆者のロードスターは、クルマの維持費だけで200万円を超えるようなことはありませんが、それでも新車時から20年以上の年月で100万円以上の出費がありました。それを考えると15年前に“レストア代金150万円をローンで!”なんてプランがあったら飛びついていたかもしれません。

フルレストアにも憧れますが経年したモノ同士付き合うのもアリです!

 先日ディーラーで聞いた話ですが、30万km以上走ったオーナーさんがエンジンの乗せ換えを含めた車検で100万円以上支払ったケースがあったそうです。経年した愛車がレストアプランで蘇るのはうれしい限りですが、考え方次第では長年連れ添った相棒と一緒に少しずつ年老いていくのも楽しいものです。長きにわたり時間をともにした思い出がある一方で、クルマだけが急に新車のように戻っても困惑してしまうと考える方もいるでしょう。

 もちろんレストアプランは素晴らしく多くのユーザーを喜ばせることは間違いないでしょう。日本の古き良き文化である「もったいない」や「大切に使う」ことを欧州ではできているのに、最近の日本では限られた車種でしか実現できない。その意味でロードスターでレストアプランを可能にしたマツダの姿勢は素晴らしく、ぜひ今後も続けていってほしい文化だと思います。初代ロードスター Vスペシャル

 ちなみに現在困っているのは幌です。先に述べましたが筆者の初期型NA6型ロードスターVスペシャルは、標準では黒色の幌が備わりアクリルのリヤウインドウでした。ですが筆者は途中でNB型のフレームにNB型のガラス幌に交換しています。もちろん、このスタイルが一番のお気に入りだからです。

 ですが、現在はNA型用の黒色アクリル窓か、NB型用ガラス窓熱線付きの幌(黒か濃紺のむ)しか在庫がないそうです(2021年11月29日現在)。筆者のロードスターは最初期のモデルなのでリヤがガラスでも熱線機能は使えませんので、この際NA型用のアクリル窓のタン色、もしくはNB型ガラスの熱線無しのタン色を再販してほしいと思ってます。オーディオ以外はすべてノーマル、この状態がいつまで維持できるのか? 直近の心配はそれに尽きます。

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  • 初代ロードスター(純正キー)
  • 初代ロードスター(劣化した幌)
  • 初代ロードスター(後付けカーナビ)
  • B6-ZE型1.6L直4DOHC
  • B6-ZE型1.6L直4DOHC
  • 初代ロードスター(レストアプラン)
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