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軽量化のため「ラゲッジの床」すらなかった!「インプレッサWRX STI スペックC」は「地上を走るゼロ戦」だった

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TEXT: 井元貴幸(IMOTO Takayuki)  PHOTO: SUBARU

エアコンレスは当たり前! アシストグリップの取付用のボルト穴すらオミット

 インテリアではエアコン、パワーウインドウレスは当たり前、エアバッグレスに始まり、助手席サンバイザー、トランクオープナー、トランクボード、アシストグリップなどをレス化。2代目インプレッサWRX STiタイプRA スペックCのインテリア

 アシストグリップについては、なんと取付用のボルト穴まで排除したことで、後付けすらできないという硬派な仕様になっていた。

 こうした並々ならぬ努力により、車重は17インチ仕様で1310kgとベースのWRX STiと比べて-80kg、16インチ仕様ではなんと1290kgと140kgもの軽量化を果たした。これにより戦闘力は大幅に向上し、ライバルを寄せ付けない速さを見せつけた。2代目インプレッサWRX STiタイプRA スペックCのホイール とはいえ、完全に競技用と割り切った仕様のため、オープナーすらないトランクにはボードがなく、そのまま荷物が乗らない。2代目インプレッサWRX STiタイプRA スペックCのトランク

 友人を乗せようにもエアコンがないという日常的に使うにはあまりにも不便すぎる仕様だが、その速さが欲しいために普段使いをするツワモノユーザーもいた。

まとめ:ここまでストイックな仕様は二度と出てこない

 さすがに現代では競技向けとはいえ、ナンバー取得可能な公道走行可能車として、安全性をないがしろにしてまでの軽量化は難しく、ここまでストイックなモデルは今後登場することはないだろう。しかし、VAB型WRX STIに設定されたタイプRA-Rのように、その軽量化技術はいまでも活かされているのだ。

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