20代前半で謳歌する「ハチマル女子」のランクルライフ
昔からヨンクが好きだったわけではないが、トヨタ・ランドクルーザー80の存在を知り、実際に所有し始めてからとにかくオフロードを走ることに夢中になった。起伏が激しくて少しでも気を抜いたら横転してしまう、男でも怯むようなフィールドも恐れることなく突き進む。各地にランクル仲間も増え、今が一番楽しい時期。ランクルに乗ってから変わったハチマル女子、大島清香サンのランクルライフに迫る!
初出:ヨンクスタイルvol.4(※一部、加筆修正)
この子とならどこへでも走れる! 頼もしい相棒に出会えた幸せ
初の愛車は日産エクストレイル。もともとSUVに興味があったというわけではなく、大きなクルマが良かったから。そのころからSNSを始めていて、同車種のオフ会にも参加。交流を深めて輪が広がる楽しさを知った。しかし、とあるランクル40のオーナーと知り合ったのがきっかけで、清香サンの人生が大きく変わることになる。「その方がランドクルーザー80(以下、ハチマル)に乗っている方を紹介してくれて、助手席に座って林道を走ったらすごくオモシロかったんです」
私もハチマルに乗りたい。そう決意した彼女はエクストレイルを手放し、ハチマルに乗り換えた。たまたまネットオークションで見つけたこの車両は、まさに彼女が理想としていた「白・ナロー・観音」。ボディカラーはソリッドのホワイトで純正オーバーフェンダーが付いていないナローボディ、そしてリヤハッチドアは観音開き。上級グレードのVX系より、余計な装飾がないシンプルなスタイルが好みだったのだ。しかし、ミッションは5速MT。AT限定だった運転免許は、すぐさま限定解除に踏み切った。そう、ハチマルを買ってやりたかったのがオフロード走行だった。
「経験豊富な方に教えてもらいながら、県内外のオフロードコースに行って走りました。コースによって地形が違うので走り甲斐があります」
スタックしたら、仲間がジャッキやウインチを使って引っ張り出してくれる。助け合いながらコースを攻略するのも新たな刺激となった。ハチマルは休日だけでなく通勤にも使っている、日々の生活に欠かせない存在で、4年目の現在でも飽きることはないそう。走る道はとてもハードだが、清香サン自身は順風満帆だ。
すぐに繋がることができる今「ランクル仲間とのリアルな出会い」が幸せ!
ハチマルに乗り換えてから、SNSや走行会を通じてランクル仲間がたくさん増えた。オンライン交流もいいけど「やっぱり一緒にオフロードコースを走るなどリアルな出会いが、ランクルオーナーたちとの濃い繋がりが充実した幸せな時間」と清香さん。
そんな幸せな時間を一緒に過ごす相棒のハチマルには、ヘビーデューティな装備とともに個性が詰まったスタイリングが自慢。ヘッドライトを角目4灯に変更し、ゴツいARB製バンパーに交換して「オージースタイル」をアピール。オフロード走行中のトラブル回避に役立つ、WARNのウインチもしっかり導入している。
強靱なスチール製のリヤバンパーはワンオフモノで同じハチマル乗りから譲ってもらったもの。ポイントはスタック時のけん引に役立つ便利なフック付きだ。足元も玄人好み! シンプルなデザインに惚れたホイールはザイジックス、タイヤはオフロード競技で人気のサイメックス・エクストリームトレッカーを組むこだわりよう。ドアミラーはランクル70用のフェンダーミラーに変更したことで、後方下が見やすく、なかでもナナマル用は視野角が広いから重宝しているそうだ。
走りを極める足まわりは、モトレージのコイルスプリングとプロコンプショックとの組み合わせ。フロントはバンパーが重くて車高が前下がりになるため、スペーサーで補正している。心境の変化は、以前ならボディがボコボコになるまで走っていたが、通勤でも使うことを考えて一度外装を補修した。それ以降は、大人しく走るように心がけているそうだが、コースに来るとつい熱くなってしまうそうだ。
まだ、20代前半の清香サン。相棒の年式は1995年式なので3つ年上。いまや、人馬一体の如くハチマルを乗りこなす彼女は、「オフロードを一緒に走ってくれるランクル女子が増えたら嬉しいです」と、切に願っている。