夏の高温対策のままではエンジンが冷えすぎることも
寒さがマイナスに働く可能性があるのはエンジンも同じだ。水温や油温が低いまま全開すればエンジン内部にダメージを与えたり、運が悪ければブローという残念な結果を招くことも。また冷却系を強化すると『オーバークール』という、いくら走っても水温や油温が上がらないケースに陥る場合もある。事前にわかっていればサーモスタットを純正に戻したり、ラジエターやオイルクーラーのコアを部分的に覆うなどの対策を行おう。エンジンにしろタイヤにしろブレーキにしろ、夏よりも入念なウォーミングアップが不可欠なのだ。
最後は番外編だが意外と見落としがちな注意を。サーキットは山間部や交通量の少ない場所にあることが多く、早朝や太陽の当たりにくい日陰は路面が凍結している可能性もある。事前に天気予報をチェックして、可能ならスタッドレスタイヤで移動したり、チェーンを積んでおくといった安全策を講じてほしい。注意点はあれど、夏よりタイムを出しやすいしクルマに優しいのも事実だ。以上を理解したうえで冬のサーキットを満喫しよう!