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懐かしの「マッチのマーチ」! 体育会系仕様から女の子向けまで個性派揃い「日産マーチ」の足跡

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

オーテックが手がけるスペシャルなマーチも多数存在していた

 さらにA30のベースにもなったマーチ・ボレロも、オーテックが手がけるスペシャルなマーチとしてはおなじみだろう。このボレロだが、2代目マーチ以来、3、4世代とモデルチェンジを重ねてきたという人気車でもある。オリジナリティに溢れたデザインのフロントグリルはボレロのスタイリングの決め手だが、シンプルな標準車に対して、小さな高級車的な雰囲気を漂わせている点が特徴。各車ともホイールのデザインにもこだわっていた。他方でインテリアについても、シート表皮、フィニッシャーなどを専用とし、上質感を感じさせる仕上がりぶりだった。日産マーチ・ボレロ

 ボレロ以外にもルンバ(2代目ベース)、ラフィート(3代目ベース)があった。どちらも専用のフロントフェイスやランプ、インテリアが与えられ、さりげなく個性をアピールするモデルだった。日産マーチ・ラフィート

 特別仕様車ではほかに、セレクトショップのコンランとのタイアップで生まれたMARCH+CONRANのハイセンス振りは、サスガ! と思わされた。日産マーチ・コンラン

女性ユーザーを意識したユニークなグレードも用意

 一方で標準車でいうと、女性ユーザーを意識したユニークなグレードが豊富に用意されてきたことでも知られている。コレット、パンプスといったグレード名を覚えている方も多いのではないだろうか。なかでも目を見張ったのが、初代に設定のあったパンプス(1986年9月)で、なんと7色(なないろ)シートなる、ファスナーとベルクロで交換も可能な7色の当時流行したパステル調シート表皮を用意。日産マーチ・パンプス

 前席×2、後席×1の3部位について、標準色のほかに前席1席分を別の色で選べたり、さらに別注文で前後席とも座面と背もたれを別々の色にするために、交換用のシート表皮が個別に選べたりした。当時の広報資料には、その組み合わせは11万7649通りにもおよぶ……と記されている。遊びゴコロの極致といったクルマだった。

 それともう1台、1999年11月登場のマーチBOXもユニークな存在だった。ホイールベースは3、5ドアと共通ながら、全長を260mmも伸ばし、ラゲッジスペース(前後長)を89〜145cm確保。スタイリングはともかくとして、実用性の高いモデルだった。日産マーチBOX

 もちろん個性派マーチといえば忘れられないのは、2代目時代に設定されたカブリオレ(1997年)と、マイクラC+C(2007年)の2台。 直近の記事(12月3日公開)でも取り上げたばかりだが、やはり省略しては寂しいので、再度、取り上げておこう。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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