国籍豊かなヒストリックカー、モーターサイクル、そしてサイドカーも!
かつては戦前車やフォーミュラカーのカテゴリーもあったが、現在は1950年代から1960年代までのスポーツカーでの「エバーグリーン・カップ」、サルーンカーによる「ティントップ・カップ」、ふたつのクラス混走の「セブリング40Mトロフィー」という耐久レース、それに「RACメモリアル・ラン」という走行会が行われる。
また2輪車は排気量と年式で分けられた3クラスの走行会で、それぞれの愛車とペースでサーキットランを楽しめる。
そして、3輪車の「ニーラー」と呼ばれるサイドカーも走る。230ccを上限としたエンジンを搭載し、フレームは市販品を使ったサイドカーだ。カウルは自作のマシンが多く、回を重ねるごとに、参加台数も増えてきている。
ふたりの息を合わせなければ曲がることができないニーラー、地面スレスレまで重心を落としてのコーナリングは迫力満点だ。
往年の本物のレースカーも参加!
ところで「サイドウェイ・トロフィー」には、大事なレギュレーションがある。4輪車のレースレギュレーションでは、ラジアルタイヤになる前のバイアスタイヤ「ダンロップCR65」というレーシングタイヤをコントロールタイヤとしているのだ。
また参加マシンにも、スポンサーのステッカーやフロントスクリーンへのショップバナーを禁止し、当時の雰囲気を重視したカラーリングでの参加を推奨している。そうした趣旨を理解しているエントラントたちも紳士協定的に、現代のパーツを投入して過度な改造を施したマシンがいないのも、このイベントの特徴だ。
そうしたことも理由となり、当時の本物のレーシングカーも参加している。ゼッケン44は、1967年製「オースティン・ヒーレーTFR5」で、イタリアの公道レース「タルガ・フローリオ」のために作られたワークスカーだ。オーナーの田中さんは、スプリントレース「エバーグリーン・カップ」と耐久レース「セブリング40Mトロフィー」にエントリー。
愛知県岡崎市の英国車スペシャリスト「フライングスコット」は、女性ドライバーとして初めて英国選手権を制覇したアリソン・デイヴィスが駆った「ジネッタG15」を持ち込み、「エバーグリーン・カップ」と走行会の「RACメモリアル・ラン」に出走した。