スプリント決勝では健闘して5位に入賞!
続いては2輪車のレース「ヴィンテージ・ツーリスト・トロフィー」、「サラブレッド・グランプリ&ゴールデン・エラ・トロフィー&プロダクション・ツーリスト・トロフィー」のふたつのレースが開催。出場したマシンをご覧いただこう。
そして筆者の出番がやってきた。サルーンカーによるスプリントレース「ティントップ・カップ」の決勝だ。グリッドは真ん中付近、8番目からのスタート。
レッドシグナルの消灯でレーススタートし、タイミングは悪くなかったのだが、少しホイールスピンして第1コーナーへ。「ジャガーMK2」や、2台の「モーリス・ミニ・クーパーS」との追いかけっこだ。単独走行になることもあるが、こうした展開があってこそレース。
排気量の小さな2台には予選では先行されていたが、ここではうまくパスできた。「ジャガーMK2」がそれらに阻まれたおかげもあり、5位まで順位をあげる。そしてラッキーなことに、4番手を走行していた同じ「ジュリアGTV」の片桐選手がコースオフしているところをパスし、4位まで浮上した!
しかし、どんどん後方から迫ってくる片桐選手の「GTV」に最終周でパスされ、周回数10周のレースの最終コーナーを立ち上がったところで、チェッカーが振られているのが見える! フルスロットルで追い上げるが、1.4秒遅れて5位でのフィニッシュラインの通過となった。
写真は、「ティントップ・カップ」を制した「アルファロメオ1300 GTジュニア」(エンジンは2000ccに換装)の佐藤選手、970ccながら堂々2位には「ミニ」の島津選手。3位は「BMW 2002」の隅田選手だ。
激しいバトルとスポーツマンシップに包まれるイベント
最後のレースはスポーツカーでのスプリントレース「エバーグリーン・カップ」だ。白い「ロータス26R」で常勝の関口好夫選手に、グリーンの「ロータス・エラン」で迫るのが田中宏昌選手。スタート直後からの猛バトルは目が離せない展開で、田中選手のプレッシャーに負けずリードを続ける関口選手。果敢に攻める田中選手は何度かスピンを喫するもコース復帰し、関口選手を追った。
結果は関口選手の逃げ切り3連勝となった「エバーグリーン・カップ」であったが、1分19秒111というファステストタイムは田中選手が奪取した。コース上での暫定表彰式では、ふたりの清々しい表情が「サイドウェイ・トロフィー」のスポーツマンシップを体現していた。
表彰式では各クラスの入賞者が讃えられるが、この日もっとも輝いていたオーナーや車両に送られるのが「ベスト・オブ・サイドウェイ・トロフィー」。
ワンデイイベントのころから参加して楽しんでいる諏訪 登さんと1964年製「フォード・ファルコン」がその栄誉ある賞に輝いた。そしてなんと、このファルコンは、映画「フォードVSフェラーリ」の劇中使用車。ファルコンの製造ラインのシーンで並んでいた個体そのものだという。けっこう傷んでいた足まわりを補修し、今回はグリッドレディを満載し、サーキットタクシーとして走行会の「RACメモリアル・ラン」を走った。
3回にわたって紹介してきた「フェスティバル・オブ・サイドウェイ・トロフィー」の楽しみ方。2022年は5月29日と11月27日、いずれも日曜日の開催が決まっている。興味をもった方は、自分にぴったりの楽しみ方で、参加してみることをお勧めしたい。