スタイリッシュにロングノーズ化したスポーティな「サメブル」
【1975年製/日産ブルーバード2000GT/610型/オーナー:クワっさん】
親が810型ブルーバードのバンに乗っていたということもあり、昔から憧れていたという610型ブルーバード。このシリーズに採用された2000GTは、ホイールベースを150mm延長することにより、フロントオーバーハングを55mm延長。それによりロングノーズ化が図られ、よりスポーティなスタイリングになった。
特徴的なのは、サメのエラのようなデザインとなったエアアウトレット風デザインを取り入れたサイドウインカー後方の凹凸。そのため、通称「サメブル」と呼ばれ、現在でも親しまれている。取材車両は、そのセダンバージョンで、シルバーのボディカラーはコンディションも上々。各エンブレムはオーナーみずから手作業で塗装を行っている。
トランク上にはリスタードのトランクスポイラーが装着されオリジナルカスタマイズ。ソレックス40⌀を装着したL型ユニットには、お決まりのデュアルマフラーをセット。心地よいエキゾーストノートを奏でていた。足まわりはフロント&リヤともに車高調をセット。深リムでスタイリッシュなRSワタナベ・エイトスポークの14インチを装着し、走りの良さとスタイリングを両立させている。
またインテリアについては、レストアなどはせず自分流にスタンダードスタイルを守りつつ、ステアリングはダットサンのコンペハンドルに交換。クーラーはスターロード製を装備しているが、パワーステアリングは未装備、重ステを味わっているそうだ。
今後は、ミッションとエンジンのオーバーホール、ホイールの交換などを行っていきたいとのこと。月2~3回は乗るようにして、クルマのコンディションを保っているということだ。
□SPECIFICATION
〇エクステリア:ヘッドライトLED化/リスタード・トランクスポイラー/エンブレムオリジナル塗装
〇ホイール&タイヤ:RSワタナベ・エイトスポーク(前後14インチ)/ハンコック(前後185/55)
〇チューニング:ソレックス40⌀/デュアルマフラー/車高調ショックアブソーバー
〇インテリア:ダットサンコンペハンドル
ボロボロのボディを5年がかりでフルレストアした極上S30
【1977年製/日産フェアレディZ/S30/オーナー:松若佳典サン】
12年前に購入したときは、エンジンもトランスミッションもないドンガラ状態で、そこから5年かけてフルレストアしたという1977年式S30Z。エクステリアは、ボンネット/ライトベゼル/カウルトップ/フェンダーのすべてをFRP製に交換。フロントスポイラーはスピードフォルム製を装着している。
また、テールやエンブレム、前後バンパーはリプロ品で対応。気になるエンジンは、セドリック用のL28改3L。L28クランク/L14コンロッド/K24ピストンに、ソレックスの50φキャブ、ファクターのタコ足、亀有製2in1マフラーという構成だ。ヘッドカバーの刻印をL30に作り替えたり、ハーネス類をすべてフェンダー内に隠すなど、美しいエンジンルームにオーナーのこだわりが光っている。
サスペンションはフロントがコニの車高調、リヤがカヤバ+車高調で、SSRフォーミュラメッシュのフロント15×8.5-15、リヤ16×9.5-19という異径サイズをマッチング。これはドラッグマシン風に前下がりにしたかったためとのこと。ちなみにタイヤもフロント195/55R15(ポテンザRE11)、リヤ225/50R16(トーヨープロクセスR1R)を履く。ボディ同様内装も経年劣化が酷くて、ダッシュボードもFRPで作り替え。S30Zの特徴でもある5連メーターの形状がFRPで美しく蘇り、センターの3連メーターはデフィ製に交換されていた。
またドアヒンジやフューエルリッドのキャップなども純正は劣化がひどく、亜鉛メッキタイプに交換するなど、当然ながら手の入ってないところはない状態。現在は「降水確率が40%以上になったらクルマは出さない、出るときはキャブのジェットとプラグはつねに予備を積んで走っている」という、オーナーの愛情がたっぷりと注がれたS30Zだ。
□SPECIFICATION
〇エクステリア:スピードフォルムFスポイラー/純正タイプオーバーフェンダー
〇ホイール&タイヤ:SSRフォーミュラメッシュ(F:15×8.5・R:16×9.5)/F:ブリヂストン・ポテンザRE011(195/55R15)・R:トーヨープロクセスR1R(225/50R16)
〇チューニング:エンジンL28改3000cc/真鍮製ラジエター&電動ファン×2/ソレックス50φ/ファクタータコ足/亀有改マフラー+RRCサイレンサー
〇インテリア:FRP製ワンオフダッシュボード/MOMOステアリング/レカロシート
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昭和レトロカー万博実行委員会