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「ただ参戦するだけで年間1000万円必要」って本当? 新型GR86&BRZ「ワンメイクレース」参戦するためにかかるコストは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: トヨタ/SUBARU/Auto Messe Web

ランニングコストは参戦体制、目標の違いなどでさまざま

 さらにレースのエントリーフィーや練習走行の料金、タイヤ/オイル/ブレーキパッドのいわゆる消耗品、メンテナンスをプロに依頼するならその工賃、現場でのサポートを頼むメカニック日当や食事代、遠方のサーキットならスタッフを含めての交通費や宿泊費と、ランニングコストは参戦者の目標や環境によって大きく異なる。レース参戦のランニングコストは体制にもより様々かかる

 地元のサーキットだけ出場し「完走すれば満足」というのと、シリーズ制覇を目指し万全の体制で全戦エントリーするのでは、数百万円もの差が出たとしても不思議ではない。旧型の場合フル参戦するなら1年で500万円が目安といわれ、クラッシュやエンジンブローがあれば修理代も加算される。つまり初年度からシリーズランキング上位を狙って参戦するなら、900~1000万円ほどの予算を見込まないとダメな計算だ。翌シーズン以降はランニングコストだけで済むとはいえ、すべて自己資金でまかなえる人はごくわずかだろう。

ナンバー付きレース車両の最高峰である2021年の86/BRZレース

 絶対に新しいGR86/BRZでレースしたい、というのでなければ狙い目になるのは旧型だ。レースカーの数が多いうえ新型が出たことで価格も下がるはずだし、各地方のサーキットごとにワンメイクレースが継続すると思われる。値落ちした中古のレース車両を買って地元のコースだけ参戦という楽しみ方なら、イニシャルコストもランニングコストも大幅に引き下げられること確実。華やかさは新型に及ばないかもしれないが、初めてのレースにはむしろコチラが向いているかも?

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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