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懐かしの「マツダ5チャンネル」!「MS-9」「MS-8」「MS-6」「クロノス」あと「クレフ」? 全部言えますか?

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

オートザム・クレフ

 一方、同世代のセダンで、オートザム扱いだったのがクレフ(1992年5月)。全幅は1750mmと前出のクロノスより20mm小さいものの、このクルマも3ナンバーボディだった。グリルレス、バンパーレス、リヤフィニッシャーレスの外観は当時、次世代のスポーツセダンを目指したもの。搭載エンジンはV6の2.5L、2Lと4気筒の2Lも設定した。クレフ

マツダMX-6

 もう1度マツダ・チャンネル扱いのクルマに話を戻すと、クロノスなどと同じ2610mmのホイールベースをもつ2ドアクーペとして登場したのがMX-6(1992年1月)だった。MX-6

 輸入車にも関心をもつマニアだったら、リヤをなだらかに下降させ、キャビンフォワードだったシルエットこそ違ったが、見た瞬間に「オペル・カリブラのようだ!」と内心思ったに違いない(筆者もそう思った)。CD値=0.31と空力に長けたスタイリングを追求すると、皆同じような美しいスタイルになる……といったところか。筆者としても決してキライじゃないタイプのクルマだったから、いま考えると、現役当時、実車をもっとジックリと丁寧の眺め、乗っておけばよかった……の思いも込み上げてくる。MX-6

オートザムAZ-3

 クーペということではオートザム扱いのコンパクトモデル、AZ-3も忘れられない。ユーノス・プレッソからバッジエンジニアで生まれたモデルで、プレッソがV6を搭載したのに対し、コチラは4気筒の1.5Lとし、よりカジュアルなスポーティ路線を打ち出しにしていた。とはいえスタイリングはほぼ共通といってよい。AZ-3

 ところで今回取り上げたモデルは、当時交通タイムス社から発行されていたワンメイク本「GOLD CARTOPニューカー速報」でことごとく取り上げていて、筆者もデザイナーのインタビューのページをしばしば手伝わせてもらい、広島や横浜のR&Dに幾度となく出向いては話を聞いたのを思い出す。書いてきたとおり、車名や細かな仕様に違いはあれど、ほぼ同一車種だが同じ担当デザイナーにインタビューは2度、本も2冊……と、頻度とペースはなかなかアグレッシブだった。AZ-3

 まさか以下同文と書く訳にもいかず(当時はまだ手書きかソニーのワープロだったかだが)、今だから言えば車種ごとにその都度原稿にするのに四苦八苦した覚えがある。だがそれより何より、矢継ぎ早にこれだけの新型車をカタチにしていったマツダの当時の開発エンジニアこそ、一体どれほどのエネルギーを費やしていたのだろう、本当にお疲れ様でした……と、あらためて思う。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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